Small boat building schoolのお知らせ


日本で初めての木造ヨットの工作教室を開きます。

 このスクールを卒業すれば必ず自分で船を作れる様になる。きちんとした船の図面さえ入手すれば、どんな船でも作れる技術を身に付ける為のスクールです。
そうなる為に3段階で、授業を進めます。現図引き→部品作り→組み立てです。

個々の技術習得は、その都度全ての段階で教える事になります。第一段階(現図引き)のみを受講して、後は自分で努力して、習得したいと言う人は、それでも結構です。まずは、自作の取りかかりが大切です。

 安く船を手に入れたいと言う人は、買った方がずっと安くつきます。 木造船は同じサイズのFRP船の3倍の値段がする、それでも自分で作って全てを掌握できる船を持ちたい、どうしても自作したい、趣味として木造ヨットを作りたい、作る事が楽しみだ、又 将来は船作りのプロになりたい。と言うお考えの方は、無駄な回り道をしたり、間違ったやり方を習ったりするより、工作スクールで基本を習う事は随分近道だと思います。
今流行のカルチャースクールではありませんので、お間違えの無いように。

 アマチュアビルダーから独立した、私がこんな事を考える様になったのは、私自身自分のヨットを自作したいと思いついても、全くその技術の最初の取っ掛かりを習う所も無かったからです。今考えると、遠い遠い回り道ばかりで、先が見えないで、多くの時間を悶々と過ごして来た時が長かったと反省しています。

 FRP船の急速なシェア拡大で、ここ30年程のうちに、造船技術を習える人も習う場も無くなってしまいました。木造船工作の技術は、日本中もう何処へ言っても仕事をしながら身に付けると言う事はできなくなってしまいました。FRPの木型を作れる船大工が少々いれば、同じ様な型の小型艇は、日本中に行き渡ります。おまけに安い外国からのFRP 船が、どんどん輸入される様になりました。

 そこで、木造船の造船技術を日本中に広める為に、このスクールを開校しようと思い立った訳です。日本のスモールボート工作技術は、完成までには程遠い所にいます。確実にここまでは、と言う所までの基本を習って、後は自分で作りながら、日本全体の工作技術の向上に貢献して下さる人が、一人でも増えればと考えています。ヨット工作法を身に付けて、次々とヨットを作った人が、その技術を高め、分かち合い、遠い将来世界の造船界をリードできれば良いと思います。

 船作りの世界も、「習うより慣れよ!」と言う言葉どうりの世界だとは思うのですが、何しろ取っかかりが無い、初歩の基本を習う所も無いと言うのが現状です。スタートラインは何処にあるかを見定める為にも、スモールボート工作スクールは今日本に必要だと思います。

 海外のBoat building school の弱点は、初歩のコースを受講しても、日本に帰ってすぐに、自分一人で船を作る事ができない所にあります。初めに教えるのが、個々の木工技術であり、現図の作業を最初から教えないので、どうしてもそうなってしまいます。まず貴方一人で、何も無い所から、ヨット作りを始められる様にするのが、私のSmall boat building schoolです。個々の技術は第二段階、第三段階で徐々にその人に合わせて指導して行きます。自分に無いものを、そこで集中的に習う事ができます。FRPの技術に関しても、希望があれば見よう見まねでなく、基本から実践まで徹底的に習う事ができます。


目的はスモールボートの製作手法を教える事です。
日本では全く取りかかりが無いのが現実。
いかにやる気がある人が本を読んでも、頭で解っても、実際に見たり、やり方を習ったりする方が、何倍も早く上達すると思います。


私が30年かかって得た、ヨットの工作技術を、4段階の実地授業で伝える。
現図→材料作り→組み立て→(FRP技術)
一つ一つの作業を自覚してやって頂きます。


要点を書き出してまとめ、必要なときに必要な事がすぐに見つけ出せる様にする。
図面→現図作業→部品作り→プラモデル組み立ての様な組み立て作業が、一連のヨット工作教室の授業です。



第一段階の原図作業

棟梁の仕事である現図作業は、個々の部品の実物大の型を作る為の作業です。(船の大きさや形を体感する)直角升目を、船に合わせて床に引く。(その船のステーション間隔、ウォーターライン間隔、バトックライン間隔の升目を引く)オフセットより、側面図、平面図、断面図、ステム図、トランサム図、バラスト図、ラダー図、スケグ図を書く。
それぞれの部品毎の型紙を、現図から作る。


現図作業に必要な工具は

(ニイパッド、スミ壷、スミサシ、バテン、魚型ぶんちん。マイラー紙、3ミリ合板、サインペン、木のコンパス、鉛筆、マジック、差し金、5メートルメジャー、木ビス、ドライバー、鋏)です。

現図作業の大切さ

(船の図面に家や家具等の図面には無い、オフセット表が必要です)
移動して抵抗が発生する物は、大体3次元でできているので、作ろうと思うと、現図が必要となります。船以外の物では、デザインを取り入れた小物等にも、現図が必要となります。机や家など、面と直角と二次曲面でで出来ている物は、縮尺図に寸法が有れば、ほとんどの所が作れる。大きなドーム等も、曲がった材を組み合わせる事で、曲面を出しているので、全体の現図は不要である。
自然に存在する物は、殆どが三次曲面で出来ているので、真似をするとなると、現図は(オフセット表からの原寸図)必要となる。
航空機等を見ても解る様に、三次曲面を使った物は、自然界に存在する物の様に、美しい。
三次曲面は手で粘土をこねたり、木を削ったりして作った事は有るが、小学校、中学校の技術の授業で習う物作りは、図面に寸法の入った二次面の物の作り方を習うのがせいぜいである。三次曲面体を3方面から、輪切りにして、基本線からの距離で、数字で物体を表わしているのが舟の図面のオフセット表です。その見方を第一段階で解るようになってもらいます。

この後やりたい人はに第二第三段階へと続きます


Boat building school受講値段


講座毎の受講値段

第1課程 現図引き(池川ヨット工房で)
最初のディンギークラス(チャイン艇)で7日間¥224.000です。最大一度に4人までとします。この値段には、その後のアフターフォローの代金も含まれます(実際に船を作る段階の、あらゆる質問にお答えします。プロが外部に出したがらない、仕入先や値段の質問も、私の知っている事は全て、お伝えします)。
それプラス池川ヨット工房の近所の宿泊料と、現図を引くのに必要な最低限の材料代(¥10.000円以下です)が必要です。



第2課程 部材切り出し(それぞれの工作の場所で)
それぞれの工作現場への、出張授業と言う事になります。一回の授業単位は最低3日間、長くて7日とし、1日¥32.000です。私の工房からの交通費と移動時間の費用(1日¥24.000)と宿泊費、食事代が必要になります。基本の木工技術と材料の使い方が主な内容です。手伝って欲しい人は、その旨事前にお知らせ下されば、邪魔にならない程度に手伝うことも出来ます。プロのやり方を見るのもある程度見る目があれば、為になる事です。



第3課程 組み立て、仕上げ(それぞれの工作の場所で)
それぞれの工作現場への、出張授業です。接着技術や塗りの技術を主にお伝えします。やはり単位は3日間、長くて7日とし、1日¥32.000です。交通費と移動時間の費用(1日¥24.000)と宿泊費、食事代が必要になります。その人その人により何度でも、違う技術の行程で出張授業をします。何とか本を読んだり、私に連絡して質問たりして、自分で工夫して努力すれば、2と3は授業を受けなくても、出来る様になる人も居ると思います。



第4課程 FRPの施工技術(池川ヨット工房で)
さらにその上に、現在の小型艇のほとんどが、FRPで出来ていますので、プロになりたい人は、どうしても避けては通れない技術です。
池川ヨット工房で、実際に自分が作りたい船の1/10モデルをFRPで、作りながら樹脂の種類、どんな樹脂をどんな所に、どう使うのかを習います。7日間で1/10モデルの完成と、FRP施工技術の習得を行います。DIYの店等で材料を買って来て、見よう見まねでやるのとは大違いの、最新の技術や知識を習得することが出来ます。費用は¥224.000です。宿泊と食事は別です。自己流でない本物のFRP技術が身に付きます。



「ヨット工作法」の本を読んで、そのままヨットが作れる様になるのが理想ですが、なかなかそうは行かずに、挫折してしまう人が多いのが現実です。ヨット工作への取り掛りを掴む為、又確実で短期間の技術の習得の為に、
私のBoat building school を御活用いただければ幸いです。

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