28 ノラ26 リストア(2003/08/19)

広島県の伊達さんという方がノラ26を1年以上かけてに日本全国を探しまわり、
やっと千葉県で手に入れてリストアーして欲しいと私に依頼されました。

近くのアンカレッジマリーナに陸送してのリストアーの模様をお見せします。

かなり個性的な ガフカッター ロングキール のヨットです。

ビルジが深くてまず横倒しにでもならない限り船内はドライに保てる船です。

最近のレーサーとは違い船室も広くエンジンはヤンマー3GMが乗っていました。

デッキはこんな具合で、
表面ゲルコートも剥がれている部分もありました。
あちこちに補修の必要な所があり、
樹脂パテを入れて補修した後、
平滑にならしました。

綺麗に全部のノンスリップパターンを平滑にした後、
ノンスリップペイントを塗りました。


少々色が濃すぎました。

これは元のコクピットの痛み具合です。

あちこちゲルコートが剥がれてきています。
ヒビは当たり前という状態でした。

エアーツールでノンスリップパターンを全部落としてチークのベンチにする事になりました。
船尾の物入れふたはノンスリップパターンで、
そのほかの部分はみんなチークで気持ちよく座る事が出来るようにと言う考えです。
プロペラはワイヤーサンダーで綺麗に磨いて、
ペラクリンを塗りました。

船体を磨いているところです。

最初の色は白色だったのを、
上にオレンジ色ウレタンを 塗り重ねてありました。

これが全く手付けずの船体です。

禿げてしまって見る影もありません。

しっかり全面に傷が付くように船体を荒らしています。

塗りの準備です。

下地のオレンジ色が浮いてきてなかなか止まりませんでしたが、
都合3回の塗りでやっと白色の船になりました。
その間に船内工事も進め、
ぐらぐらしていた小さいキングストンは取り外し、
まともなサイズの冷却水取り入れ口(キングストン)を新しく取り付けました。

いよいよ新しい船名も「満帆」ときまり、

進水です。

クレーンで持ち上げている間に、

船台に当たって塗れなかったバラストの底の部分の船底塗料を塗っています。

いよいよ着水

まるで見違えるような綺麗な船になりました。

デッキのノンスリップパターンと、
コクピットのチークが綺麗です。

スターンのダビドソンとスイミングステップは取り外し、
すっきりとスターンパルピットを新しく取り付けました。

 

尾道の第三セクターが管理するホームポートに無事帰り着きました。

隣はヤマハマイレディーだそうです。

いよいよ今からオーナーの伊達さん自身の「満帆」の仕上げがはじまります。

乗ってみては不都合なところを少しずつ直して、

自分にあった船にするシェークダウンの仕事です。

とこういう楽しい仕事も久々でした。

自分ならどうするというのをお金との相談もありますが、
殆どの部分でやりたいようにやらせてくれた伊達オーナーに感謝・・・

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