103 古い友人 (2005/07/22) 

古い友人二人が一度に癌になった。

一人は胃ガン 手術で胃を摘出、
もう一人は食道癌で別の治療方法を選択して国立がんセンターに近い関東へ転居した。

生まれたときからDNAに書き込まれていると言う病気の情報など知りたくもないが、
彼らが癌になり私は今癌ではないという事実はどこから来た物か、
それぞれのかけがえのない人生において自分が癌だと宣告されたときの彼らの気持ちを考えるとどうしようもない気持ちになる。

今の医療は昔とは比べものにならないくらい進んだとはいえ癌になど取り憑かれたくはない。


私は現在53歳である。
若い頃53歳の人を見たら相当なおじさんに見えたし、
60歳の人はもう老人に見えた。

ところが自分が53歳になってみると何のことはない自分の姿が見えない私の目は20歳の頃そのままに周りを見ている。
そんな私だがごく親しい友人が癌になったり、
親が歳をとったのを見ると自分も例外ではないんだと感じ始めた。

いよいよ残り少なくなった人生を頭では感じはじめている。


だからどうなんだと言われても私は現状を変えることができない。

予定通り後何艇かは素晴らしいといえるヨットを造り、
体力知力の残っている内に「花丸」でヨットの旅をしようと考えている。

地球全体が人間のせいで気象も政治も経済も以前と比べだんだんおかしくなっている。

ヨットの旅を考えてみると私が以前考えていたようなのんびりした旅はもう出来にくくなっているように思う。

気象を把握すると言うことは最も大切な航海術の一つにはいるが、
今は気象ファックスや個人的に自分の居る位置の気象を買うことさえも出来る様になった。

海図もどんどん調べが進み正確な情報が簡単に安く手に入る、
自分の位置は天文航法を覚えるまでもなくボタン一つでGPSがチャート上に位置を出してくれる。

後は堅牢で良く走るヨットと
健康な身体と頭が有る人が 乗ればヨットは安全に快適な旅をすることが出来る。

その期間は普通の人間で70歳までだろうと思う。

何時、何処で、誰が、どうする と言う要素で

何時-----70歳まで、大嵐でないとき、(これは自分で選択することが出来る)

何処で--------世界中の海で(先ずはじめは一番危ない日本近海から始めよう)

誰が--------私と、連れ合いが(時々友達も飛行機で良いとこ取りのセーリングに来てもらおう)

どうする-----「花丸」で世界を旅する(まだシェークダウンが済んでないが外洋を走るには信頼の置ける船だと思う)

健康がこの計画の出発点だ
こんな事を考えることが出来るのも何時までも健康であると思うからだろう。

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