118 ヨットの旅 (2006/10/06)
ヨット以外の旅をしたのは高校卒業と同時に友人と九州一周自転車旅行をしたくらいか。
後は友人を訪ねる車や電車や旅客船を使った小旅行くらいだろう。
子供達が小さいときは海辺や川原のキャンプもよくしたが、
果たして旅と言えるかどうか自分自身は旅だと思ったことはないような気がする。
やっぱり旅をしたといえるのはヨットの旅だろう。
移動その物に自らの頭と身体を使う。
他の乗り物と違いゆっくりなのでその動きを楽しみ色々と思いを巡らせることが出来る。
目的地にたどり着いたらそれだけで達成感がある。
そして何よりもヨットだと知らない土地で宿を探す必要がない。
宿を探して泊まりその土地の人に触れるのはお客としての立場からと言うことで 、
何ヶ月滞在しても土地の人と対等の付き合いは出来ないと思う。
お客としての旅は僕には面白くない旅だ。
ヨットでじっくりと滞在型の旅をすると、
行く先々て現地の人と 観光客とは全く違う付き合い方が出来る。
独立自尊
甘えていない
カタツムリのように家をしょって歩いているヨット乗りの旅は 現地の人と対等の立場で物事を考える旅になる。
小さい頃に考えた 海を伝って何処までも行けるというのは今でもその通りだが、
昔と違いあまりにも情報があふれ 居ながらにして何処へでも行ったような気になれる。
でも実際に自分が旅をしないと現地を肌で感じることが出来ない事を知っている僕には、
行きたい場所が あまりにも多すぎる。
「花丸」シェークダウン航海も終わったのでそろそろ仕事もおしまいにして旅に出たい物だと考えている。
しかし、遠洋航海の船検を受けるために僕には必要のない船検備品を120万円分も買わないといけないというのは苦痛である。
ヨットを造る仕事をしていてはそんなお金は何年経っても稼ぐことは出来ないだろう。
それにしてもヨットの旅がしたいというたった一つの思いからは抜けられそうもない。