122 真澄人の彫金 2007/03/13)

正月からずっと遊んでいたような気がする。

「智丸」を納艇して
真澄人が山梨から帰り
僕の事務所を彫金の仕事場に明け渡した

真澄人の引っ越し荷物の片づけや事務所の移動で1ヶ月くらいは使ったと思う。

その間に大阪にも出張仕事に行き、
僕の事務所も片づけた。
前の事務所の隣にある断熱材で四方上下を取り囲んだわずか床面積合板3枚の窓のない工房二階の部屋が事務所になった。

元々は僕の造船を助けるために他府県から来てくれる職人のために作った個室だった。

せまっ苦しい事務所でパソコンを見ていると
これはいけない早く明るい所にでて思いきり身体を動かさないと・・・と言う気になる。

注文が無くてガランとした工房で真澄人の仕事を少しは応援しようと彼に注文されるままに彫金の為の工具を少し作った。

彼は今帰ってくる前に働いていた会社から外注を受け毎日つけ爪の原型前原型というのを作っている。

期限が決められているので仕事を進めないといけないし、
独立したてなので今までは会社の道具を使ってやっていたことが出来ない。

それで直ぐに使わないといけない彫金のための特殊な工具をインターネットで仕入、
その工具を固定するための台や工具をまるまる覆う箱を作って欲しいと言う。

僕は丁度暇にしているのでそれらの仕事を1週間くらいかかってこなし少しは応援らしいことをする。

真澄人の彫金は僕の造船とは全く違う細かい仕事だ。

こんな薔薇をコツコツと作り上げる。

1ミリとか2ミリの花弁を作り
少しは大きなハッパを作り
組み立てて薔薇の花を作るのに半日くらいか

これはシルバーだがまだ磨きが出来ていない。

あきれるばかりの小さい仕事だ。


一つ言えることは松山ではこんな物の原型を注文する人は居ない、
型だから結構高いらしいが量産して売りさばく当てが有っての注文だろう。

イルカ、鯨のしっぽ、カメ、薔薇、キク、ココナッツの木、パイナップル
何とも考えることが出来るかぎりの物という感じで50種類くらいの注文を受けたらしい。

エンゲージリングやブローチやありとあらゆる飾り物を作る様だが、
松山では知る人もなく注文も有るとは思えない。

丁度僕が22年前に松山に帰ってきたときと同じ状況だ。
そのころ松山では木造艇の発注どころか修理の仕事もほとんど無かった。

一つ大違いなのは今はインターネットの発達で何処にいても世界中から注文を受けることが出来るという事だ。

僕の造船もクルーザーでは最初の一艇をのぞきみんなネットを通して池川ヨット工房を知ったと言うことだ。

引っ越しのどさくさで途切れたホームページも3月29日から復旧する。
彼ホームページ「Mast Original」も時々見てやって下さい。

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