128 九州一周単独航で思った事-4 (2007/08/10)

串木野を出航して次は阿久根にゆっくりと北上していたらボヌールが追いついてきた。

電話で連絡を取っていたので大体の予測は付いたがそれにしてもボヌールの機走は速い。

小さい点のようだった船影があっと言う間に大きくなり追い抜いた。

台風の名残のゴミが海面一面に浮かんでいる。
中には結構大きな流木もあるのでワッチは片時も気を抜けない。

こんな時一人ワッチはつらいなと思う。

阿久根では広い港の中を何処に着けようかと2艇でうろうろしていたが、
花丸が作業船に近づいて横抱きして一泊させてもらえませんかとお願いすると快く了解してくれる。

その作業船の乗組員の方が会社の人でヨットをしている米次(こめつぎ)さんという方に連絡をしてくれて、
直ぐに米次さんが現れて少しヨットの話しをする。

岡崎造船製の34フィート「TINKARBELL」というヨットのオーナーだそうだ。
ボヌールの猪股さんは青森県の人だがTINKARBELLの事を知っていた。

何と日本のヨットの世界は狭い事か・・・・

米次さんは僕のホームページも興味深く読んで下さっているそうで
直ぐに僕たちを車で風呂屋まで連れて行ってくれた。

おまけに僕たちに阿久根の焼酎を一本ずつ下さった。
それっきりになりましたが米次さんどうもその節はありがとうございました。

 

翌日朝早く出航して次は近くの高島へ

桟橋に泊める事が出来なかったので岸壁にボヌールが泊め花丸はそれに横抱きさせてもらった。

 

 

そして潮の時間に合わせ次の日はハウステンボスを目指した。

佐世保湾に入ると灰色の軍艦が停泊していた。

その大きさに圧倒される。

その横をすり抜けるように針尾瀬戸に向けてひたすら機走。
やっとの思いで潮がゆるみかける時間に瀬戸を通過。
瀬戸内海の流れも速いが針尾瀬戸はまるで川のようだ。

潮の時間を見ないとヨットは通過できない。

急におとぎの国に迷い込んだかと思えるハウステンボスへ2日間停泊する。

日本一周中と申告したボヌールは一日1000円
九州一周中の花丸はフィート70円 で32フィートだから2240円プラス税金
今からハウステンボスには日本一周中のヨットが多くなるでしょうね。

世界一周中の海外のヨットは無料だと聞きます。

昼間はダンスの音楽がうるさく毎晩花火が上がりレーザービームがせわしなく動き僕には場違いなところだ。

廃退と喧噪の町メキシコのアカプルコを思い出した。
アカプルコより悪い事に何もかも値段が高い。

利用客は中国人と韓国人とが多かった。
日本人観光客もたまにはいたが外国人は大声で話しながら歩いているので直ぐに解る。

バブル期とはいえよくこんな施設を造った物だと感心する。

 

 

ボヌールと一緒に次は平戸を目指す事にした。

歴史の教科書では習ったような気がするが、
実際の現地を歩き資料館で説明を聞くと
随分古くに交易で栄えた港だと理解できた。

フェリーの桟橋の反対側に停泊させてもらい、
高台にあるホテルの展望浴場からボヌールと花丸の写真を写す。

引き波がよく入ってくるあまり良い泊地とは言えない場所だが
他には停泊できそうなところがなかった。

又しばらくしたら思い出しながら九州一周の最終回を書きます。

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