131 VPP (Visual Passage Plannner) 2007/09/17
航海計画を立てる。
過去100年の風や海流や気温や水温などの気象データーを地図にしたものをパイロットチャートと言い
30年前太平洋一周航海でアメリカで入手した12ヶ月分12枚の太平洋のパイロットチャートを大いに参考にしてサンフランシスコ後の航海計画を立てた。
昔の船はみんなそのパイロットチャートで航海計画を船長が作った物だ。
今ではその電子版 VPP が世界中の過去100年の気象情報を見せてくれる。
それだけではないVPPソフトに自分の船の情報(例えば船長、船幅、船速など)をあらかじめ入れておくと
こちらの思う時期(月)に指定の航海をするには何日何時間かかり、
そのうち何%が向かい風で、
何%が横からの風で、
凪は何日で嵐は何日と過去のデーターから自船の航海の模様を割り出してくれる。
ヨット用にも対応しており、
自船のスピード性能は向かい風か横風か斜め追っ手の風か真追っ手の風かによって風力ごとに記憶させる事が出来る。
居ながらにして世界一周航海を気象の上で自船で体験できるのである。
そのVPPを使って日本からニュージーランドへ航海してみた。
大圏航海コースで4878マイル、
僕が引いたコースで5150マイル、
11月だと正面からの風が38%、
45度からの風が48%、
真横からの風が15%、
航海には不利な風ばかりのようだ。
それでも76日10時間で航海は終了する。
走りっぱなしの場合だからプラス10日を見よう。
沢山の英文資料としてHANAMARUの走りと平均の気象・風向が出てきた。
最近異常気象と言われる事が多いが、
日本で冬場に南風が強力に何日も吹くような事はない 。
と言う事で過去100年の気象情報は参照に値すると思う。