2000/7/26 アンカー考

 ヨットの唯一のブレーキで有るアンカーに付いて、最近の私の考え方をお伝えします。 


 先ず今までの考え方は、アンカーの重さ形は重視しないで、チェーンの重さで船を止めると言う考え方でした。なるべく長いチェーンを使ってアンカーまで力が伝わらないでも船は止められると言う大型本船と同じ様な考え方です。マンモスタンカーの舳先にぶら下がっているアンカーの大きさを考えてみて下さい。船の大きさと比べて何と小さな事でしょう。しかも形はだんごの様なアンカーで、よほど上手く地底を掻かないとあれだけでは格段に重い船を支えられるとはとても思えません。案の定とんでもなく重たくて長いチェーンを装着しています。内航船でも台風避難になると1キロメートルくらいのチェーンは出す様です。それでもアンカーが効いているかどうか不安だから、エンジンを前進微速にかけて、アンカーにかかる船の重量をなるべく減らす様にしています。今までは私もそれら本船を習ってこの船にこんな大きなアンカーとこんな太くて長いチェーンが必要なの?と言われるくらい大きなアンカーととんでもなく長いチェーンを積んでいました。太平洋就航の時は、30キロの唐人アンカーと9mm25mのチェーンを2本持って行きました。それで命拾いをしたし、他の船のアンカーが引けても私のは先ず引ける事等無いと考えていました。実際にアカプルコ湾で何艇ものヨットやモーターボートが風下の岸に打ち上げられたハリケーンの時も、私はアンカーが引けた友人の30フィートのヨットまで一緒に支えて持ちこたえました。


 それでも今は考え方が変わっています。先ず折角のアンカーなのに爪の付いた重りくらいにしか考えていなかったアンカーですが、最高に良いアンカーとは、やはりそれだけで船の力がかかったら砂や石原に潜り込んで力にならないといけないと思う様になりました。今まではそんなアンカーが無かったのです。有ったとしても、一定方向に一定の力で引っ張ってしか効かないし、一度抜けたらもうどうにもならないと言う代物ばかりでした。ダンフォース、それを真似したダンフォース型、CQR、ブルース、昔から有る唐人、どれをとってみても満足した答えの出るものでは有りません。やっと今頃になって発見したのが(有限会社)中村技研工業と言う所が出しているバルカンアンカーと言うものです。低質によりシステム的に3種類のアンカーを出しています。これなら今までのダンフォース等と違い半分の重さで済みますし、そんなに長いチェーンも必要では有りません。それに良い所は、風向によってあちこち力のかかる方向が違っても、叉すぐに効き直すと言う所です。


 (有)中村技研工業
 〒120 東京都足立区千住大川町34番8号
     

なお池川ヨット工房でもバルカンアンカーの注文をお受けしています。
又資料などは、当方にメールを頂ければ お送りすることが出来ます。

2000/11/6 下のようなお便りを受け取りました。

アンカーはもぐりこみタイプがいいと思っております。
たとえばブルース、デルタ、これらはCQRにくらべかなり食い込みにかかる
距離が短いといわれています。


ダンフォースは表面滑走タイプとでもいいましょうか。しかし条件さえ合えば
強力(面積分)なことも事実です。


私はちはみに自作デルタ13k2個とパラシュト(ストックタイプ)1個をクルージングに
もっていきます。船は26ft

 

 

私の答え
 バルカンアンカーは今までと全く違う考え方のアンカーなのです、資料を取り寄せて是非考え方の違いを理解してください。まさにー目から鱗ーです。取り寄せて使ってみたら、その良さ今までのアンカーとの違いは歴然としてきます。

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