2000/8/25 17 夏のヨットは最低

 ヨットを知っている人は、私と同じ意見でしょうが夏のヨットは最低です。日本の夏は(特に瀬戸内海は)風が吹かないからです。湘南辺りでは風が無いと言ってもさざ波くらいは有るのですが、瀬戸内海では本当に風が無い。海面が鏡の様にベターとなるのです。軽いディンギーでさえも動かなくなります。ヨットを知らない人はヨットは夏の物と決めてかかる様ですが、風の無い日のヨットくらいつまらない物は無い、クルージングを計画しても殆どが機走になってしまいます。しかもヨットのエンジンは補機ですから、遅い事この上ない。ずっと嫌なエンジンオンを聞き続けなければならなくなります。しかもメインセールを上げても、風をはらまないので横ゆれが止まらないと来ています。そんな夏に皆さん航海計画をたてる様ですが、本当は秋ですよね。そこそこ風も吹き出すし、海水は暖かいし、魚は旨いし、今からが本当のヨットの季節だと思います。


 そうそう、夏の風には腰が無いと言う事を御存じだろうと思いますが、同じ風力でも冬の冷たい風は夏の暖かい風よりも強いのです。簡単に説明すると空気の密度が違うのですね。風速は空気の動く早さですが、同じ空気でも冷たい空気と暖かい空気では、ヨットを押したり引いたりして動かそうとする力にあきらかに差が有る様です。


 いよいよツクツクボウシもこれが最後と鳴いています。今からが本当の日本におけるヨットの季節だと思います。しっかり整備したヨットでアビームの風で、何の心配も無くクルージングが出来たら、こんな幸せな事は無いと思います。

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