180  バラスト周りの修理-2 2013/06/24

いよいよバラスト周りの修理工事が始まった。

先ずはバラストの上に乗っているエンジンのカバーを取り外し船内に置いては邪魔になるので工房に持ち帰る。

次はエンジンを降ろさないといけないがエンジンにはコントロールワイヤーや燃料ホースや冷却水系統そして排機おまけに電装品と色々なものが繋がっている。
これらを後で解る様に写真を撮りながら取り外していく。

次にエンジンとセールドライブを切り離し、
ドライブ部分はラッピングして工房へ持ち帰った。
エンジンもクレーンで持ち上げてコンパニオンウエーから外に出そうと思ったが採寸するとあまりにぎりぎりなので船内バースに固定しておくことにした。

ドッグハウス中央のオープンハッチからチェーンブロックを下げてエンジンを持ち上げておいて借りのエンジンベットをエンジンに取り付け
エンジン全体をラッピング。

ラッピングの方法は先ずはラップをかける物をプチプチの保護材で覆っておいてからきつく巻き付けていく。
真君が何処かのアルバイトでやったようでエンジンをぐるぐる回しながら上手に巻いてくれた。
力をかけながらラップフィルムを伸ばし折り返したりたたんだりして上手くコテコテに巻いた。
これでFRPをサンディングした粉が入ることもないだろう。

FRPの粉はあまりに小さく何処にでも侵入していくので、
サンディングを始める前に船内をくまなくマスキングする。
これが大仕事で二人で1日かかり大量のマスキングシートとマスキングテープを消費した。

後の掃除を考えるときちんとマスキングしておく方がずっとやりやすいだろう。


夏で船内は蒸し風呂あまりに暑いのでスポットクーラーを入れて作業環境を少しでもよくすることにした。
吹き出し口に蛇腹のアルミパイプを取り付け船内に入れると狭い船内なのでかなり温度が下がる気がする。

それともう一つFRPをカットしたりサンディングしたりする時に出るガラスの細かい粉を船外に吸い出すために送排風機というのを使う事にした。

つつの中に強力なファンが入っている機械で、
空気を送ったり排出したり出来る。

今回は排出する方向で使う。

マリーナでそのままFRPの粉をその辺りにまき散らす訳にはいかないので排出口は布袋で覆って粉が散乱しないようにした。


いよいよ今日はマストを抜き取ります。
これでバラストの周りの大物はみんな取り除いたことになります。

スルーデッキマストなのでマストの立っていた穴からスポットクーラーの冷気をいれることにする。

後は床を受けるための受けと補強を兼ねた逆Uの字型のハットというFRP切り出しから始めます。

それを切り終わってバラストを取り外す準備にかかります。
バラストボルトをオーバーレイアップしてあるのでバラストを取り外すのも大仕事になるでしょう。

最初からそんな作りだったのかそれとも一度バラストを当てる様な事故を起こした後の修理でそうしたのか解りませんが、
二度と手の届かない部分が有るというのは間違いです。

よくよく聞いてみるとバラストを一度も当てたことがないというヨット乗りの方が少ないくらいです。
是非修理できるようにバラストボルトは見えるようにしておいて欲しいと思います。


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