199 ボート改造の仕事

去年の11月から出張の仕事をしています。
小豆島へ出張です。

オーバーワークで海の広場更新の気力が湧いてきませんでした。

昔の知り合い木村さんに頼まれて始めたのですがヨットの仕事ではなくモーターボートの大改造大修理仕事です。


①船内の取り壊しから始まりました。

②船首操舵席前の窓を前傾窓にする為にFRP板を作ってステッチ&グルー工法の屋根・側壁・前窓面を組み立てました。
簡易モールドも作らないFRP工事など聞いたこともありませんがまあやって出来ないことではないと思います。

③次はパイロットボートなので船首にパイロットが本船に乗り移り又帰ってくる為の広いパイロットデッキが必要です。
これもポリ合板をつなぎ合わせた只の板モールドを造り屋外で積層して4枚繋ぎで作りました。

あまり大きいと人力で持ち上がらないことと車に積んで松山から持ってくることが出来ないからです。

④それらのデッキはシアーラインと同じ高さでないといけないので現存するデッキの上にパイロットデッキを乗せる足を作りました。
それも断面Tの時型に作りパイロットデッキをTの頭平面にシーカフレックスで接着という最初から作るのでは思いつかないような工法を採りました。

⑤その後小豆島の田中造船さんに上架して短期間の内に船首フェンダー取りつけボックス・船尾スイミングデッキ・折れていたキール製作して取りつけ・下架前には船体吹きつけもやりました。

圧送ガンではやった事がないマリンペイントの吹きつけも船体前面に渡ってやりました。

⑥タイヤゴムフェンダーの取りつけ

⑦今度は強化ガラスの枠無しでシーカフレックスだけでの接着取りつけに挑んでいます。

⑧後残す大仕事は船内木工です。



僕は以前にも書いたように勉強や仕事が大嫌い人間です。
放って置いたら何時も楽な方へ楽な方へ 遊ぶ方へ楽しい方へ流されます。

それで小さい時から過ごしてきたのですから今更変えようがありません。

結局勉強はしないでやる時期を逃し 今になって普通の人には勉強とは呼べないような興味が湧くことだけを追求しています。

仕事の方も同じで前例が少なく創造的な仕事なら頼まれなくてもやります。

でも普通の人が仕事と呼ぶ時間をかけてお日様が西に沈めば金になるような仕事はきらいです。

だから朝08:00から夕方17:00まで働くと頭も体もくたくたです。
僕には早出や残業という言葉はありません。

時間を規制しないと夜中に起き出して寝間着のままいきなりエポキシ接着をしたり、
買ったばかりの服で酒を飲むのと同じ様に楽しい仕事に夢中になるので服を汚し連れ合いには随分嫌な思いをさせました。

体だけでなく頭もクリエイティブな仕事だと起きている間そのことばかり考え 寝ても夢に出てくることもあります。


ヨット作り全般を経験しているので63歳の今になってFRPでも部品取りつけでも木工でもやれないことはないと思うのですが、
だんだん時間が無くなってきています。

仕事はこの辺にして体力 知力の有る内にそろそろ思い切り遊ばないといけません。

それにしてもこの5ヶ月の間に入っていた大仕事を2つ逃してしまったのは痛手でした。
皆さんせっかちであまり放っておくとやる気を無くすようです。

いよいよ世界周航に備えお金になりなおかつ楽しい仕事をしないといけないなと思います。

お金にならないなら一番楽しい木造の新艇をもう一艇くらい作りたい物です。


今度の仕事が終わったら真剣に「花丸」の整備をします。

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