201 新しいセール
「花丸」のメインセールとミズンセールを新調しました。
前のセールはタスカーセール製でした。
2014年「花丸」進水時からのセールで11年使いました。
ちょっと見た目にはまだまだ使えそうでしたが紫外線でセールの生地そのものが傷みちょっとした力で生地がピーッと裂けます。
普通に国内で土日だけセーリングしていたくらいだとそれほどは傷みません。
レースでもしない限り20年とか30年使って居る船もあるでしょう。
でも「花丸」の場合紫外線に当たっていた時間が格段に長くセールの生地自体が弱っていました。
休日セーラだと一ヶ月に二日出航するとして、
日中4から5時間がセーリング時間でしょうか。
年間120時間セールを紫外線に曝す事になります。
10年でも1200時間です。
「花丸」の場合長距離セーリングをしますから一日でも24時間セールは張りっぱなしの日が続きます。
その内太陽がある時間が10時間としても一ヶ月で300時間。
4ヶ月で1200時間(普通のヨットの10年分)の紫外線を浴びる事になります。
花丸はセールを一日中降ろさない航海を進水して11年で少なくとも半年以上はやっています。
セールも傷むはずです。
普通はセールの生地を縫い合わせたステッチ部分が擦れて糸が切れ力がかかると縫い目が裂けます。
ところが縫い目よりも生地そのものが傷んでいた「花丸」のセールは力がかかるとビーッと生地が裂けて来ます。
出航する度にセールリペアーテープというノリ付きの補修テープで裂け目を貼りつけて居ました。
何重にも張ったところもありました。
いよいよ限界を感じ今度はハイドセールという所のセールを注文しました。
「花丸」のメインセールはガフリグなので普通のセールのように三角ではなく上部が斜めに切れたようになっています。
セールのマストへのセットもカートやグルーブではなくてメインマストとセールを固定するソーフェルという輪っかにセールをラニヤードロープで止めていきます。
普通のヨットのようにセールセットもあっという間に終わるというものではありません。
半日くらいかかってやっとセットし、
出港の度に微調整を繰り返してセールカーブが綺麗に出るまであちこちのロープを引いたり緩めたりします。
ミズンマストという後ろ側の少し細いマストは木造ですがやはりグルーブが切ってあるのでセールを差し込むだけで済みセットは楽です。
と言う事で花丸のセールはほとんど新品になりました。
インナージブはよく使ったので早い段階でビリビリに裂け新しくしていました。
今度のメインセールとミズンセールでほとんどのセールが新しくなりました。
紫外線避けのセールカバーもボロボロになったので新しいのを作ってもらいました。
今度からは国内のデイセーリングでもセールを上げている時以外はこまめにセールカバーを被せておく事にします。
セールはヨットの主機です。
もちろん補機のエンジンもこまめにオイルを替えて大切に扱います。