224 チリ Valdivia Yacht Club 2(2018/12/14)
2018年09月22日現地時間(15:45)チリのValdivia Yacht Clubに入港して 後1週間で3ヶ月になります。
ヨットクラブでの滞在延長は2回手続きをしたので最初の一ヶ月と合わせて3ヶ月の滞在です。
Valdivia Yachat Clubはチリの多島海を南下するヨット、多島海を抜けてきて北上するヨットの基地のようなところで、
チリにしては海外から沢山のヨットが入って居ます。
今から南下するヨットには色々な情報が入って来る良い港です。
何艇ものヨットに招かれ
南下するにはこんな設備が必要だ
こんな地図が必要だ
ここは綺麗だから是非寄って行けとか
ここでは燃料が買える
等必要な情報はみんな教えてくれる
一度に聞いても覚えきれる物ではない。
ましてや地名などただのローマ字の羅列だ日本語のように意味が有って覚えるのならまだしも全くダメ。
それで多島海を行くためのバイブルだと言われるRaulさんが手に入れてくれたイタリア人が書いたという本を持っていって付箋を付けては日本語で教えてくれる説明を付け足していった。
チリの田舎町Valdiviaが気に入った理由の一つに町が日本ほどではありませんがメキシコやエクアドルに比べ非常に綺麗だと言う事があげられます。
時々犬の糞が落ちていますがゴミなどはほとんどありません。
人間と同じ様に犬ものんびりしていておとなしいのでこちらも道を歩いていて警戒する必要はありません。
貧しそうな家が建ち並ぶ地区でもそれなりに道路は綺麗に保たれています。
立ち小便も見かけませんし道に痰が吐いてあったりもしません。(その点日本の都会よりマシでしょうか)
昔フランス人ヨット乗りヤニックさんが横浜に来た時ずっと裸足で生活していて足の裏は靴底のようになって居ましたが、
駅構内の痰には閉口して町に出る時は靴を履くようになりました。
それと僕達は何所へ行くにも歩きですが道ですれ違う人がジロジロ人種の違う(ほとんど黄色人種は見かけません)僕達を見たりはしません。
ちゃんと変わった見かけない人が来ているなと言うことは認識していますが目を会わすことはほとんどありません。
何かの拍子に目が会えば必ずオオラ(やあ)とかブエノスタルデス(こんにちわ)とか挨拶をします。
僕達も慌ててオオラと返します。
ATMでお金が出てこないで困っていると何人もの人が声をかけてくれます。
非常に親切で関係のない僕達の事を助けて上げようという優しい人が沢山居ます。
困っていない時は見ているが放って置いてくれます。
僕達にとって過ごしやすい所です。
それと最初の入港手続きの時通訳をしてくれたRaulさんの存在は大きい。
彼はヨットクラブのスリップに自分の船を上架して船底塗料を塗り、
船底にもう一つ穴を開けてたまたま自分の船を整備していただけでしたが、
あらゆる面で僕達を助けてくれました。
もう一つの警察と言う所へ行ってビザの延長手続きをしてくれたのも彼ですし、
多島海へのバイブルと言われるValdiviaでは手に入らない本を入手してくれたのも彼です。
若い時に5年ほど海軍にいて多島海のことも詳しく知っていて多方面のアドバイスもくれました。
長距離ドライブや彼の家でのパーティーも思い出に残る物です。
いよいよ長かったValdiviaとも後1週間でお別れです。
すっかり陸の人間になってしまった僕達は気を引き締めて海人間に戻る必要があります。
水も電気も陸上ほどふんだんには使えなくなります。
出航したらWi-Fiも繋がらなくなり、イリジュウム衛星通信だけになります。
毎日朝08:00と20:00に花丸の現在位置を海軍にメールで知らせる事が義務づけられます。
何の為かと聞くと海外から来たヨットの位置を把握していて救助活動に生かすためだと言います。
僕は救助はいらないから必要ないと言うようなわがままは許されないのだそうです。
一応地元のルールに従うことにしましたが、衛星通信を持って居ない船はどうするのでしょうね。
どの国も大なり小なりそうですが入港手続きや出港手続き又行く港港での手続きで多くのヨットを管理しようとします。
管理されたくないからヨットに乗っている人達なのでそれらの手続きは不評です。
次のケープホーンを超えたらできるだけ早く暖かい所へ北上を開始します。
マリーナに居てさえも夏でさえもこの寒さと雨風には閉口します。
最高に良い所だ景色がよいよといくら言われても寒いのは苦手だし、
花丸は寒さに対する装備を準備していません。
いよいよ後1週間でValdivia Yacht Clubを離れます。