226  チリの多島海を行く 2(2019/2/15)

 チリの多島海を行くー2

多島海を行くヨットのためのバイブルと言われる本にはこんな所に泊地が有るのかと思うような所の小さい泊地まで載っています
何年もかけて漁師さんにも聞きながら泊地を調べたのでしょう
自分でチャートを見ながら泊地を探していたのでは今の何倍もの時間と労力が必要でしょう

花丸は1日に40から50マイルくらい走ってきましたが その間に4箇所から5箇所の泊地が有ります
朝夜明けとともに(06:30くらいに回りが見えるようになる)走り出し明るい内には早やめにアンカーリングする事にしました(21:30くらいまで周りが見える明るさです)普通は16:00くらいで次の湾に入りました
天気予報の具合では予定の次の泊地まで走る事もあり  途中で予定地より先に泊まることもありました

選んでアンカーリングした泊地は大体箱庭の様に綺麗な所でした
沢山の大小の石と 小さい人が手入れしたような木と コケと草で作った箱庭です
岩盤の上に立っている木は大きくなると強風で倒れてしまうようです  だから小さくて細い木しか有りません それらの木は幹や大きい枝は白くなりテッペンだけに緑の葉をつけています
そして 風下になびく様に皆同じ方に傾いています

岸辺の岩にはムール貝があちこちに付いています
潮が引いたらバケツ一杯にするのは数分です
Valdiviaの市場で売っていたものと違い身がしまっていて新鮮です
魚は小さい5センチくらいの小魚しか見ません  釣り針にソーセージを付けて下ろしてもそのままです餌取りもいない様です

泊地には今が盛りとブユが沢山居ました黒い大きなゴマ粒くらいのブユがあっという間に顔や袖口にたかってきて食いつきます
その痒いこと痒いこといつまでも腫れが引かず折角の風景も台無しです
入港してアンカーリングし扉を閉めて船内にこもり   それから出航まで全く船外に出られない泊地もありました

島と島の間は何万年も前に氷河が削って出来た溝で(Canal)  5から6百メートル の深さがあります
島同士はまるでパズルの一片の様に隣の島とくっついていたことがわかる形をしています
ほとんどの島は一枚岩かと思うような岩で出来ています
土が無いので木は育たず禿山が多いです
チャートで見ると岩山の上には沢山の小さいくぼみの様な池が有ります
岩からいきなり滝が注いでいたりするのは  雨が降って池がオーバーフローしたのでしょう
あちこちの岩から何本もの滝が注いでいるのは日本では見たことがない異様な光景です


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