243 Hout Bay Marina-1 (2021/01/31)
南アフリカHout Bay Marinaに到着して1週間が過ぎました。
南アフリカで最初に入港したのはCape Townのロイヤル・ケープ・ヨットクラブでした。
しかし、RCYCは何も無い殺風景なコンテナヤードの中にあるヨットクラブでとても長居が出来る様なところではありません。
大阪湾や東京湾と同じように汚れた海の色で直ぐ近くに魚の加工場があるのか風向きによってもの凄い魚の匂いがします。
おまけに町が遠くてとても歩いて買い物に行く事は出来ません。
(僕達は長く海上にいて歩いて居ないので足が衰えていて1キロ歩くにも休み休みでないと歩けません)
殺風景なところでここに缶詰になったら全く南アフリカを知らないで過ごすことになります。
それが解っていてもロイヤルケープヨットクラブに入ったのはここでないとこの近辺では入国手続きが出来ないからです。
税関の手続きは署員が船まで出向いてきて直ぐに終わりました。
武漢ウイルスのPCR検査も僕達がカーボベルデから何処へも寄らないで海の上で56日も過ごしたと言う事で無しです。
その後のイミグレーションの手続きが大変でした。
ヨットクラブの事務をしている窓口の人が充分歩いて行ける距離だから歩いて行くと良いと地図をくれました。
ところが歩き始めると何も無い大きい道路でコンテナを積んだ大型トレーラーが次々にやって来ます。
僕達がイミグレーションに到着した時には もう和江さんはとても歩いて帰れるような状態ではありませんでした。
人の言うことを聞かないで 自分の言う事をボソボソガラス越しに言うので小さい窓からは聞き取りにくい女性の職員に閉口しながら手続きを終え
さあ帰ると言う事になりタクシーを呼んでくれるように入り口の警備員に頼んだのですが、タクシーはこの辺りには居ないという。
困っていると隣のカスタムにいた職員のシドニーさんという人がウーバータクシーを呼んでくれた。
僕達は南アフリカのお金は持っていないカードならあると言っていたのだが彼にお金を渡す手段がない。
心配要らない僕のおごりだと言ってウーバータクシー料金は彼のカードから引き落とされたままになった。
4日滞在したロイヤル・ケープ・ヨット・クラブから4時間ほど機走してここホウト・ベイ・マリーナまで到着しました。
ここのリチャードというハーバーマスターにおおよその到着時間は 言ってあったのですが 全く出勤さえしていません。
マリーナに居た別のヨットの人が花丸の位置を捜してくれて入港を手伝ってくれました。
昼過ぎまで待ったのですがハーバーマスターは出て来ません。
ずっと事務所前に僕たちが居るのでマリーナのお客さんが気にしてハーバーマスターに電話をしてくれました。
やっと現れたリチャードは悪びれた様子もなく良く来たねこの書類を書いて月曜日までにゆっくりで良いから提出してくれと言われた。
とにかく良く喋る彼は全く悪気のない善良な人で彼を見ていたらみんなが彼のことを好きになるだろうと言う感じです。
マリーナのサービスマンが5人くらい居ますが彼のことをボスと呼びます。
この一週間で解ったことは。
とにかくこのマリーナは南風が強いと言う事です。
一度とんでもない風が船首側から吹き港の中でも白波が立ち風力5以上だと思いました。
桟橋を歩いて帰るのは非常に危険な状態になったので毎日朝起きると天気予報を取ることにした。
朝は凪のことが多くて吹くときは昼から吹き始めるそうです。
それでも一番怖いのは東風だそうです。
東風が吹くときは事前に知らせてあげるからしっかり舫をやり直せと言われました。
左舷に見える山からの吹き下ろしでどの船も45度くらいヒールするそうです。
正面からの風力5でも怖かったのにそんなのが吹いたらこの桟橋が持つのだろうかと心配になりました。
もう一つここの港にはアシカが多いと言う事です。
何百頭居るのかはっきりは解りませんが、見たところ300や400は居るでしょう。
そのアシカ達は朝から晩まで人が喧嘩で怒鳴り合っている様な声を出して吠えています。
一番沢山集まっているのは花丸の船首にある漁船溜まりです。
新しく漁船が入港してくると鴎を沢山引き連れた漁船達が魚を荷揚げします。
鴎が船に群がっている所を見ると漁網からこぼれた小魚をねらって居るのでしょうが、アシカ達も一緒です。
荷揚げの時に海に落ちる魚をねらって縄張り争いをしている感じです。
入港して直ぐリチャードに陸に降りて左の方へは歩いて行かない方がよい 問題が起きたりお金を取られたりする事があると言われたので行ったことはありませんが、
どうも漁船溜まりの事を言っている気がします。
もしかするとその向こうに広がる町のことを言っているのかも知れません。
右側にはスーパーマーケットやその他の店が沢山有りそちらは安全だそうです。
今南アフリカでは強力な武漢ウイルス封じ込めの為の大統領令が出て居ます。
マスクは外出時は常時必要です。
夕方9時までには家に帰って居ないといけません。
それと何故か禁酒です。
レストランにもスーパーマーケットにも何処にも酒は売っていません。
ウイルスと何の関係があるのか知りませんがとにかく変な大統領令です。
おかしいねと聞いて見ると南アフリカの人はアルコールが大好きなのだそうです。
だから集まって飲み出すとワイワイガヤガヤと話しが止まらずウイルスに感染する可能性があるのではないかと言う事でした。
仕事は出来ず、酒も飲めず、それによるストレスの方がウイルスそのものより余程危険だと思うのですが・・・・
今僕達は航海中に作ったTo Doリストに従い、
出航までにやらないといけない仕事をこなし、買い物を進めています。
入港一週間でおよそ目処が立ちました。
もう一週間もすると上架船底塗料塗りを除いて仕事は終わるでしょう。
毎回ですが入港しばらくは仕事が多くて先が見えないので大変です。
マリーナのレストランも開いておらず。(Wi−Fiを繋ぐのが外になる事もある)
シャワーも1人ずつで大変ですが、武漢ウイルスが無くなるまでまあこんな物だと思います。