72 ヨットの査定 (2003/03/19) 

最近売り買いをしない私にヨットを買いたいが相談に乗って欲しいという話がよくある。

私は売り買いをやらないので言いたい放題、
利害は考えないで素直に船のことを評価できる。

先ずご本人がヨットのことが解らないのでヨット選びからと言われたら、
横山晃さん設計の船ですと答える。
サバニ船型の素直な船を選んだらいいですよと言う助言をする。

サバニ船型って何だと言う質問には、
船体が直進する性能を持っていて素直で乗りやすい、
舵を手放しでビールが飲める船ですよと言う。

どんな船があるのかと聞かれたら、
自作の船以外で造船所が木造で作った物は非常に少ない、
FRP化されて量産した物には
ノラ21、ノラ26、そしてレプトン、などがあるとお答えします。

でもノラシリーズは船体性能はよいが造りが一昔前の船なのです。
レプトンはスケグ(ラダーの前の飛行機で言うと垂直尾翼に当たる部分)がありません。

でも未だにあの古い船達が他の同サイズの船と比べて良い価格を保ち続けるには、
それなりの理由があるのでしょう。

一度サバニ船型の船の乗りやすさを知るとなかなか乗り換える気にはならないし、
もう少し大きい船を欲しいと思ってもサバニ船型では量産されていないから、
多分高い物につきます。


次にこの船が欲しいが自分にはヨットを見る目がないので見定めて欲しいという場合です。

その場合でももう既に相談者が欲しい船に惚れ込んでいるときと、
全く船のことが解らないので、
評価して欲しいという場合があります。

相談者が欲しいという場合はその船の造りを見ます。
あちらもこちらも見て一点一点を点検し同時に全体にしっかりしたよい造りかどうか
評価します。

殆どの船は部分部分も大体同じレベルで出来ています。

全く解らないが見て欲しいという場合、
その依頼主の立場に立って評価します。

どんな乗り方をするのか、
今からいくらくらいその船に投入しないといけないのか、
あらゆる相談に応じます。


ヨットに乗る人で、
FRP船でも木造船でも どちらでも作れる人でないと査定は出来ないと思うのですが、
査定を業務としている人もいるようです。

私は売り買いをしないので値段のことはよく解らない。

査定って値段を決める以上にそのものの状態を把握する能力がある方が先決だと思うのですが、
皆さん値段だけを見ているようです。
値段は後から付いてくる物だと私は思います。

どんなに値打ちがある素晴らしい状態のヨットでも 欲しくない人は只でも要らないでしょうが、
本当に自分の目的にマッチした船は高い安いという感覚に関係なく欲しい物です。


お買い得感のあるヨットが欲しいのですか ?
それとも貴方にとって値打ちのあるヨットが欲しいのですか?

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