74 我が青春に悔い無し(2003/05/26)

 5月12日「クルーザー艇長実務」(ヨット乗りのバイブル、舵社出版だが今は廃盤だと思う)という本を書いた土井悦さんが横浜から私の船を見にいらした。

23歳の時に勤めていたヨット工場から土井さんの船のラダーを修理に横浜に出張してからの長いおつき合いである。

そのとき土井さんの本に頂いたサインもぼろぼろになるまで読んだ私の「クルーザー艇長実務」という本に残っていた。

横浜で52フィートケッチの艇長として7年働いたときにもお世話になりっ放しだった。

土井悦さんは現在78歳だから横浜で最後にお別れしたときは58歳で現役ばりばりの精悍なヨットマンだった。

つい最近それまで乗っていた33フィートを手放して一人で操る事が出来る21フィートに乗り換えられたそうだ。

仕事は横浜市の土木部長を最後に退職されたと言う。
役所勤めで自由自在にヨットを乗り回すと言う事は出来なかったそうだが 、
「我が青春に悔い無し」ときっぱりと言われた土井さんの潔さに感服。

私も堂々とそういえるような人生を歩みたいと思う。

その土井さんの78歳ぶりを見せていただいて、
今私が造っている32フィートガフケッチがいかに大きいか、
大きすぎて乗れなくなる時期は直ぐに来ると言う事が明らかに理解できた。

いくら長く乗っても個人差はあるだろうが70歳までだろう。

土井さんが私の所にいらっしゃる間に横山晃さんとの航海や、
堀江健一さんが太平洋へ出ていくとき土井さんの所に相談に来た話や、
日本ヨット界の夜明け時代の貴重なお話を聞く事が出来 た。

我が家に一泊してくださったが、
本当にあっという間に楽しい時間は過ぎ去り、
良い思い出が又一つ増えた。

 

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