船内工事(2003年6月1日)

2003/06/30


いつもと反対に左舷前方より後ろを見たところ

ここら辺からの写真がほとんど無いのは
足場が悪くてここまで行くのが大変だからだ

右上の工房の棚にはメインマストとミズンマストの為の
スプルース材が重ねておいてある

マストは昔の電信柱のような一本の木ではなく
断面方向に4材を張り合わせて作る
2材ずつを先に張り合わせ中ぐりをしてから張り合わせる

そうすると無垢材よりも強くて軽いパイプ状のマストが出来る

長さ10メートルもあるので縦方向にもスカーフ繋ぎで継ぎ足す

 

 


2003/06/29


コクピットの中央に立つミズンマストマストステップ

とその前に取り付く燃料タンクへの燃料注入口
エアードリルを使ってホールソーで穴を開けた

コクピット床下には
燃料タンクや
コクピットのドレン抜きホース
エンジンルームのブロアー
エンジン排気ウォーターカットそしてそのホース
と沢山のものが取り付けられる

家と同じだと思うが
水関係には気をつかう

船では水漏れは沈没
雨漏りは木を腐らせて船の寿命を縮める事になる

 


2003/06/28


メインキャビン中央の片折れテーブル

右側に船首への通路を確保するため
片方が長蝶番を使って折れるようになっている

今は折れる部分を外して上に重ねて置いてある

その向こうはメインキャビンのベンチ兼バース
立ち上がりはみんなふた付きの物入れである

左上二つの物入れの中には
マストを支えるためワイヤーを固定する金具 止め補強木が見える

接着寸前まで天井以外の物は進んだが
雨で何もかもストップと言う事になった

 


2003/06/27


エンジンルーム直ぐ後ろのコクピット下
昨日の反対で右舷側から写した

バッテリー置き場や
水タンクの場所も決まり
殆どの物が上手く収まった

小さい船は何か一つ取り付けるのに
他の部品との兼ね合いを何時も考えないといけないが
32フィートもあるとエイヤッと余裕で位置を決める事が出来る

 

湿度計が80%を越えていて地面が乾かない
エポキシを使う仕事が出来なくてイライラする

毎年の事ではあるが
今回は40フィートのオズモシス修理が入っており
エポキシを使う寸前でストップしたままもう18日にもなる

受けた仕事は出来るだけ早く終わらせるというのが
儲けるためのやり方だが
雨降りとエポキシだけはどうしようもない


2003/06/26


エンジンルーム直ぐ後ろのコクピット下

左のエンジンにはビニール袋をかぶせてある
シャフトは見えている

その向こうにある灰色の物がエンジン排気のウォーターカット
その向こう右上の小さいのが燃料の油水分離器

左上の白いプラスチックのタンクは冷却水のリザーブタンク

一番右奥の黒いのが燃料タンクである

この部分のバルクヘッドはコクピットスカッパーからの排水や
エンジン排気
エンジンコントロールワイヤー
冷却水ホース
バッテリー配線が通り穴だらけだ

 

 


2003/06/25


メインキャビンのテーブルの足を床ぎりぎりから写したところ

別に寝そべって写したわけではない

カメラのモニターがぐるぐる回り
低い位置からでも
手を思い切り伸ばした高い位置からでも
自由に写す事が出来る

写真をやっている 真君は
ヨットの説明としてはちょっと無いような角度からの写真が多い

 

昨日は久しぶりにけがをした

コクピット下物入れの狭いところに潜り込んで
ホールソーでバルクヘッドに穴を開けていて
いきなり負荷がかかりドリルの方が回転して
右手親指の打撲傷となった

湿布をしたが親指の根本が左手の倍くらいに腫れ上がり
紫色に変色した

ドリルを固定するためのハンドルがぐにゃっと曲がっていた
このくらいの打撲ですんで良かったと思う


2003/06/24


エンジンカバーを取り外し
エンジン関係の部品を取り付けるべき所に収まるか配置してみた

燃料タンク
燃料の油水分離器


排気のミキシングエルボからウォーターカットをどこに置くか
エンジン真水冷却水のリザーブタンク

海水の冷却水は どう持ってくるか

しかし23フィートともなると余裕で配置できた

船の割合には3GMでも小さなエンジンだなと感じる

 

毎日雨でお金儲けの方の仕事はストップしたままだ

 


2003/06/23


右舷クォーターバース(寝床)入り口の穴

バースとしては左右のクォーターバースが一番良い場所だ

昔の帆船でも船首は下級船員の居室で
船尾は船長など上級船員の居場所と決まっていた

船首は波に洗われるので締め切る事が多く風通しが悪い
それに良く揺れる

ヨットではキャビンの座席に寝る場合もあるが
寝床としてはどうしても幅が狭くなる

寝るためだけの目的で出来ているコクピット下の
クォーターバースが一番寝心地がよい

この船はサバニ船型でまず青波をすくうような事は少ないので
バースを完全にドライに保つ事が出来るだろう

塗れたバースに眠るくらい気持ちの悪い事はない

 


2003/06/22


梅雨に入り工事はストップしてしまった

あれもこれもやらないといけない所ばかりで 焦っていますが
雨でエポキシが全く使えない

船内木工も一応の所は終わってしまったので
ドアの取り付けなど細かい部分をやるしかない

今日も雨 気象庁の予報も最近は良く当たるようになった

 


2003/06/21


ニコン クールピックス5000と言うカメラに
ワイドコンバーターを付けて写している

狭いヨットの室内を写すには最高の組み合わせだと思う

フラッシュもたかない 蛍光灯の光で自然色が出る設定にしてある

一番奥の白い観音開きの工房のドアの手前にある
黄色い のがバラストを吊した2トンチェーンブロック

チェーンブロックを吊っていた
クレモナロープが切れかかって危ない思いをした

船内工事は接着が全く出来ない梅雨に入ってしまい
ストップしてしまった

左にギャレー右にトイレシャワー
その奥がメインキャビンとセンターテーブル
その前は個室のフォクスル

レンズのせいで随分広く写っている

 


2003/06/20


水回り

シンクの下に足踏みポンプが見えている

普通このサイズの船には電動プレッシャーポンプを付けて
家と同じで蛇口をひねると水が出るようにする

しかしそうすると圧倒的に水を無駄遣いし始める

それでこの船は両方いけるようにするつもりだ

陸にいて水を簡単に補給できるときは電動に
航海中は足踏みポンプにする

一日に2リットルの水があれば
必ず体を通して排出するなら生きる事が出来る

300リットル分の水タンクを取り付けるつもりなので
二人で75日は大丈夫だ

余裕が出来たら電動プレッシャーポンプも付けよう

 


2003/06/19


バラスト後端の曲がりは ハンマーでたたくとすぐに直った

昨日は雨でどうしようもないので一日バラスト左舷を削り取った

木工ハンドプレーナーの刃を2セット持っているが
二日で合計20セット分を研いで
40キロの鉛を削り落とした
殆ど刃がすり減って新しいのを買わないといけなくなった

後残り60キロだが とてもじゃないが
後二日半もはそんな事で使うわけにはいかない

トップヘビーの60キロは嫌だが
バラストだからまあ良しとして
積み荷を60キロ減らす事にしようと思う

 


2003/06/18


レンズのトリックではない

バラスト右舷から20キロ分の鉛をプレーナーで削り落として
さあ左舷だと反転させるときに高さ20センチメートルくらいから落下させてしまった
それでバラスト 上部後端が曲がってしまった

アンチモンを入れて強度を上げていると言ってもそこは鉛
大ハンマーでたたけば元に戻るだろう

たすきにかけていたスリングが滑ってバラスト前部に移動したのだ

1トン220キログラムもあるものを
そう簡単には裏返しに出来ない

100キログラム重くできたそうなので
今からその分を木工用のハンドプレーナーでそぎ落とす事にした

なかなか進まないでプレーナーの刃研ぎばかりやっているような仕事だ


2003/06/17


若かりし頃 7年間 艇長を勤めたエリエール
52フィートケッチが新居浜の港に入っていると友人が写真を送ってくれた

見る影もなくボロボロになっている

写真でこれだから実物はもっと酷いだろう

これではもう外洋に出る事は出来ない

家と一緒でちゃんと管理しなくなった船は
傷みも早い
ましてや一昔前の造りの木造船である
表面がこれなら中身はあちこち腐りかけていると思われる

今なら修復可能だろうが
このままではそう長くは原形を保たないだろう

ヨットをお持ちの皆さんせいぜい乗るようにしましょう

 


2003/06/16


久しぶりに船底をお見せします

部品としての船の材料をあちこちに置いているので
手狭になり
製材やプレーナーかけには工具や材料をしょっちゅう動かす事になる

スケグとラダーとバラストを取り付けると
ヨットらしくなるだろうが
なかなかその段階にたどり着かない

他の仕事もしなければならなくなり
それらの材料もあちこちに散らばり 最悪の状態である

 


2003/06/15


梅雨に入ってしまい

マリーナに入っているオズモシス修理も
32フィートガフケッチの木部接着も出来ない

仕方がないのでバラストの鉛を削り落とす事にした
あまりに重いので片面ずつ削るが

木工電動カンナの刃が直ぐにだめになり
なかなか進まない

重量物を乗せる木のパレットにキャスターを8個付け
その上に他のパレットを積み上げたので
高さは作業性の良い高さに保つ事が出来ている

一トン以上もあると移動もテコを使わないと動かない

 


2003/06/14


トイレ&シャワールームの
殆どの部品配置が決まった

使い勝手を考えながらスルハルバルブの作動や
手洗水のポンピングや

ホールディングタンクと排出スルハルレバー

それとシャワーの汚水をどこに集めてどこに排出するか

トイレ&シャワールームの扉はどちら開きがよいか
考える事は山ほどあったが殆どの事をエイヤッと決めてしまった

不便だと感じたときに何時でもやり直せばよい

自分の船だものという開き直りがある


2003/06/13


オズモシス全面修理の40フィート艇がはいているが
梅雨に入りエポキシが使えないので
施工がストップしてしまった

又自分の32フィートガフケッチに戻り
細かい部分の木工にかかった

これはギャレーの調理台下や
シンクの奥の空間の仕切を入れたところ

でもこちらでも雨が降ってエポキシは使えない
接着をしなければいけない部分がどんどんたまってきた


2003/06/12


コクピット床から左右にベンチシートの骨組みが見える

コクピットを仕上げるには
船内のクォーターバースは先に何もかも仕上げる必要がある

この狭い空間に潜ってエポキシの作業をするのは大変だから
全部仕上げておいて天井となるコクピットベンチを接着する

ドッグハウス天井も
船内を完全に仕上げてからやる方が楽だろ

それにしてもお金儲けの仕事で
自分の船の方はお預けとなった

ちょっと休むと同じレベルまで頭が復帰するまでに少々時間がかかる

でもあれこれ頭を切り換えながら全体をと言うのも結構楽しい

 


2003/06/11


鉛バラストを届けてくださった平賀さんとツーショット

二トン車で取締役自ら持ってきてくれた
綺麗に仕上がったバラスト

正確な秤で計ると1トン320キロ有ったそうだ
設計重量は1トン220キロなので
100キロ分削り取らないといけない

アンチモン入り鉛は硬いと言っても木工用のプレーナーで削る事が出来る
早速ふくらませて作っておいた後端を削ってみた

あっという間に削れたがプレーナーの刃が 直ぐに丸くなった

100キロ削り取るには何度刃を磨かないといけない事だろう

 


2003/06/10


どうやら今日から梅雨に入ったかと思わせる雨である

これは今朝撮った写真

片付けもやらないで船内木工ばかりしていたので
中二階の作業テーブルの上も作業が出来ないくらいものが散乱している

船内も木くずだらけになった

せっかくバキュームホースのでっかいのを引き込んでいるのだから
今日は船内掃除をやろうと思う

それに広島の鋳物を作る会社に特注していたバラストが
本日入荷の予定だ

砂型が少しふくらんで
予定重量より1割くらい重いとの事
鉛なのでプレーナーで削り取るつもりだ

 

 


2003/06/09


4日前の写真

ドッグハウス入り口階段を下りた右側のベンチから写す

左下がクォーターバース入り口

階段は上と下の箱に別れている
下はエンジンボックスとなっている
上は エンジンコントロールパネルがコクピット側から取り付けられる

その向こうはギャレーである
ギャレーには普通の家庭のギャレーのように
足先が入る凹みを床の部分に付けた

残りの木工はギャレーの下の棚くらいになった

 


2003/06/08


トイレ&シャワースペースを上から見たところ

前後1メートルのスペースにトイレ&シャワーを採るのは
32フィートでも 容易な事ではない

おかげでチャートテーブルというものが無くなった

チャートワークは出航前にやる だろうし
出向してからそれを確かめるならコクピットでと言う事になる
きちんとしたドジャー方がよほど大事だと思う

チャートを仕舞っておく場所はどこに確保しようかと
悩むところだ

 


2003/06/07


昨日とは反対にドッグハウス入り口から写す

床板をおくとすっきりして歩きやすくなった
こうしておいてから棚などを作ると随分楽に作れただろう

まだまだ細かな仕事がいっぱいあるが
金儲けの方の仕事が忙しくなってきた

カメラマンをやってくれている真君も
仕事が進んでいないので写すべき目新しいところがないと
文句を言っている

 

 


2003/06/06


メインキャビン

中央に片折れのテーブルがあり
右舷テーブルが折れる側は船首への通路となる

テーブルの両サイドには4人掛けのベンチ兼バース(寝床)
そのベンチは足下に蹴込みを付けて座りやすい様にした

写真右下に斜めに見えているのはマストサポート
メインマストを船内で支える木の柱だ

その下の黒く開いているのは船首船室への扉が付くところ

左上にはキャビン入り口階段兼エンジンボックスが見える
その上が左クォーターバースの入り口

ワイドコンバーター付きのレンズでは
随分広い船内のように写る

 


2003/06/05


16分割した床板を全部切りだし終えた

結構集中しなければやれない仕事だが
途中で集中が途切れ少々隙間が出来た所もある

でもまあ使うには差し支えないので
やり変えたりしないでこのまま行く事にした

船内木工はあと扉とギャレーの棚くらいか
接着を放って置いてどんどん木工を進めたので
明日当たり雨が降らなければ接着にかかろう

 


2003/06/04


床板を型どりしている所

3ミリ合板に床板部分の寸法を型どりしてはその部分の床を作る
今日は8枚の床板を入れた

結構面倒くさくて頭を使う仕事だ
どんな局面にでもきちんと合った床板は出来るのだが
あまりに面倒なので少々の隙間は気にしない事にした

明日も8枚分の型どりと切り出しをしないといけないが
それで床造りの仕事は全て終わる事になる

 

 


2003/06/03


スターンパルピット

スタンションの位置を決めるためにスターンパルピットを仮に置いてみて
少し図面とは足の位置が違うようだが
力を掛けたら何とかなりそうだ

スタンションは当て木のある位置で両舷に4本ずつ立つ

それらを結ぶライフラインは上下二段になる



昨日私の船の進行度合いを毎日見に来てくれている人からメールがあり
船での洗濯はどうするのかというので

ヨット特有の面白い洗濯法をお伝えする

そうではないかとその人も考えたそうですが
洗濯物をネットに入れて引っ張るが正解です

自転車が進むくらいのスピードで引いても
繊維の織り目はもちろん
その水圧は繊維一本一本の隙間まで綺麗にしてくれます
一時間も引くとどんな汚れも綺麗になります

でも時々ハプニングが起きて洗濯物が綺麗に全部なくなります
鮫がえさと間違えて失敬していくのです

 

 

 


2003/06/02


コクピットには緩やかなキャンバーが付いている

そして4隅にはドレン抜きのスルハルを付けた

ドッグハウス入り口のバルクヘッドに
エンジンコントロールパネルを取り付けるので
一気に雨が抜けないと困る

この状態からなかなか進まない
船内の図面にでていない細かい仕事がいっぱいあり
時間はあっという間に過ぎてゆく

 

 


2003/06/01


トイレ&シャワー室

トイレにはいきなり汚水を外に排出しないように
ホールディングタンクを取り付ける

写真左下がトイレで
そこから一度白いホールディングタンクに排水を貯める
その後右下のエルボ付きスルハルから
出しても良い海域で排出する事になる

その上のスルハルは手洗水とシャワービルジ兼用排出口

シャワーが真水なのでよほど水切りを上手くやらないと
船を腐らせる原因になる

どこでも完全に手が届く事
塗りはしっかりと木と水を遮断するまで
と言う事に気をつけてしっかり施工する事にする

 

過去の日替わり写真

             
             
             
             
             
             
             
             
             
               
               
               

 

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