2005年3月(いよいよダブルプランキングの外板を張り始めます)


2005/03/31(晴れ)

全部の木ビス穴にエピグルーの注入が終了した
注射器を押し続けたので腱鞘炎になりそうだった

木ビスの穴はダブルプランキングの一層目の木も貫いている
注射器の先を穴に押しつけてピストンを押すと
船内側にブチュッとはみ出て下に落ちる音がする事もある

ライニングもするし塗りもしっかりやるので水漏れの原因になるようなことはないが
やっぱり貫通している穴は気になる
全部きちんと埋めて完全なものにしたい

二枚の外板を貫通してしまうような長さの木ビスを使ったのは
穴埋めをしたときに木に空気を封入しないためである

貫通していたらエポキシを注入する事により
エポキシだけの木栓が出来た事になる
爪楊枝で埋めるなど木目に直角方向に導管が通っている材料での埋め木はやってはいけないと思う


2005/03/30(晴れ)

外キールとステム摩材を接着した

およそ2万本の木ビス穴は針のない注射器で埋めている
昨日は1/4ほど埋めたが注射器を握る手が痛くなり中止

いよいよ船体も出来上がったようなので磨きとガラスクロスのライニングにかかる事になる
おそらく2週間はかかるだろうと考えている
見た目には進んだように見えないが
船が長持ちするかどうかはエポキシコーティングにかかっている大切な仕事だ

 


2005/03/29(晴れ)

船尾にあった暖気ボックスを船体から1メートルくらい離して
船体中央に下げ振りを下ろした

船首中央にも下げ振りを下ろし
頭を動かさないで目だけ動かして二つの下げ振り糸を結ぶ船体中央に印を付け
キール中央線を入れる

各ステーションごとのキール半幅を出しておいて
船体の外キールを取り付ける部分を平らに削った

その削った部分に外キール材を乗せてステーションを書き入れる
各ステーションごとに外キール上と外キール下の横幅を罫書き
その罫書いた点の前後方向を結んで 不要部分を切る準備

今日は湿度が80%を超えているので接着は出来ない
ステム摩材など接着の準備をしよう

 


2005/03/28(雨)

狭くなった船体の横に作業台を作り
外キールをスカーフ接着して必要な長さにつなぎ合わせる

接着部分をブルーシードで包んで布団乾燥機で暖める

残りのエポキシを注射器に入れて
船体の木ビス穴に注入して穴埋め
全体の1/3くらい埋まった所で雨が降り始めた
またもや湿度が下がるまで作業停止となった

 


2005/03/27(曇り)


右舷船尾部分残りの二層目外板を張り終えた

写真はステム摩材の極端なカーブの部分に
1ミリ厚みの突き板を20層して摩材を接着した所

画面右側の外板が汚れたように見えるのは
接着で残ったエポキシを針無しの注射器を使って木ビス穴に注入した痕

外板一層目を留めた木ビス穴は二層目を留めるときに埋まるが
外板二層目を留めつけたおよそ2万本の木ビス穴は
エポキシを針無し注射器で注入して埋めるしかない
けっこう根気の要る時間のかかる仕事だ

今日は日曜日だがまだ雨も降らないのでステム摩材の接着をしよう
それと外キールのスカーフ繋ぎだ

 


2005/03/26(晴れ)

昨日は湿度計が79%を指し示し外板接着は出来なかった
3日も降り続くと湿度計は上がりっぱなしだ

今朝はやっと下降線をたどっていつものように60%を切った
今日中に残りの二層目外板を終わらせる事にする

写真は5代目Macの iBook G4  
容量も演算速度も格段に速くなりホームページ制作も楽である
これを花丸に乗せてピッチで繋いで航海をしながらホームページの更新を考えている

 


2005/03/25(曇り)

3日間雨続きで湿度は最高潮に達している
昨日は広島県に住む学生時代からの友人2人を訪ねた

右が平田さん
左が小林さん
二人ともしわくちゃの顔になっていた
私もそうなのかなと思わず車のバックミラーをのぞき込んだ

帰りには雪が降り始め
今朝は冬のような冷え込みだ

もう一日もすると外板を完全に張り終える所まで来ている
早く外板張りを終えて次の段階に進みたいものだ

 


2005/03/24(曇り)

サンディングに威力を発揮するエアーツールたち

上は通称マイトンと呼ばれるサンダーで
回転とオービダル(細かい振動)両方の動きをする
大量の圧縮空気が必要で三相200ボルト7馬力のコンプレッサーでも
これを使い続けると休む間もなく動き続ける事になる
その威力は絶大でじっとしているとあっという間に擦り落とすので
あまり押さえすぎないように 気をつけないといけない

下はストレートサンダーで
オービダルの動きのみのサンダーである
人の手を使う板擦りの前の大まかな面を出すのに使う
これも有れば大変楽な面出しツールだ

両方とも削りカスは布袋にたまるようになっている
1時間に一度くらい布袋を掃除する事になる

 


2005/03/23(雨)


いよいよ右舷外板船尾部分のみとなった

写真の残っている外板材では6本不足する
今日も雨なので残りの外板製材と船体全体の磨き
それに外キール材のスカーフ繋ぎの準備をする

世の中から孤立した形で仕事をしている間に
春はそこまでやってきたのか
ちょっと前より大分暖かいと感じる
今朝の最低気温は12度もある

やらねばならない事は次から次へと有るが身は一つなので
一つずつこなしていくしかない

 

この連休中沢山の人が工房を訪れましたが
是非工房訪問についてのお願いを読んでから来られるように再度お願いします

 


2005/03/22(雨)


昨日は振り替え休日だったが左舷外板を張った
残りは右舷の船尾外板二層目が1日分残るのみとなった

今日は雨で接着は出来ないが
支払日なのと雨の日に是非やりたい事があれこれとありやはり動けない

外キールのスカーフ繋ぎ準備と
ステム摩材を準備しなければならない

今月中に船体木工は終わって低粘度エポキシでの
ガラスクロス ライニングにかかれるだろう
強度には関係ない船食虫対策である

 

 


2005/03/21(晴れ)

左舷外板二層目船尾部分20本接着

一日20本張るのが精一杯だがいよいよ外板張りも先が見えてきた

ここに来て先日製材したマホガニーの外板材も無くなったので
今日はマホガニーの製材からやらなければいけない

晴れている間は休めないので振り替え休日の今日も仕事だ

昨日は珍しくお客さんがあった
ホームページからの訪問者だ
私の方から話してみたい人だと思う感じの人だった

それでも手を止めて話すという事は出来ない
外板張りをしながらの話しになった


 

 


2005/03/20(曇り)

右舷外板二層目船尾部分20本接着

今は一人なので一日がんばってもそんな所だ
思いきり外板を押さえつけたり
エポキシの主剤と硬化剤を混ぜ続けたり
中二階への登り下りで体が疲れた

もうそろそろ頭が疲れる事もやりたいなと思い始めた

今日は左舷を張る事になる

このまま雨が降らなければこの連休中に外板張りの仕事は終了する

次はキールとステム摩材を取り付け
船食い虫を寄せ付けないために全体をガラスクロスを使って
低粘度エポキシ樹脂で カバーリングする 事になる

 

 


2005/03/19(晴れ)

エポキシ接着の後船体全体を20度に保つためのバーナー

温度センサーで一晩中点いたり消えたりを繰り返し
20リットルポリタンクの灯油を一夜で消費する

働き者だが燃費は悪い
それでも強と弱の切り替えスイッチは何時も弱にしている

誰もいない真っ暗な工場で腹の底に響くようなドーッと言う音がしていると
これでエポキシは明日の朝にはカチンカチンに固まっているんだなと言う確信が持てる
頼もしいバーナーである

昨日は雨の翌日で湿度計は上がりっぱなしだった
今日は大分下がっている
昼からは接着が出来そうだ

 


2005/03/18(晴れ)

船尾部分

左右とも二層目外板残り2/5ほどになった

昨日は雨が降ったので不足分の外板材を30本ほど製材した
残っていた分と合わせると丁度張り終える事が出来るかどうかと言う所か

余分に製材したらこんなに薄い板は使い道がないので
出来るだけギリギリに終わらせたいと思う

二層が終わった部分をサンディングした
途中でコンプレッサー本体ののエアー漏れに気が付いたが
直している時間がなかった

今日は雨上がりで湿度が高いので接着は出来ない
コンプレッサーの修理をしよう
三相200ボルト7馬力の大きなコンプレッサーで
これがないとエアーツールは使えない

 


2005/03/17(雨)

暖かい朝だなと思ったら雨だ

中二階に積み上げていた外板材が残り10本ほどになった

これでは余りに少なすぎて張り残しの部分を埋める事が出来ない
今日明日は接着も出来ないので調整用に残してあった板材を製材しよう

無理な姿勢が長く続き腰が痛くなったのでこの雨は丁度良い骨休めになる

工房の片づけと掃除そして接着後の木ビス抜き
全部終わったら船体表面のサンディングを始める事にする
今は雨で接着が出来なくてもやらないといけない仕事はいくらでもある

エピグラス社のエピグルーというエポキシ接着剤も
丁度外板を張るくらいは有りそうだ
冬は誰もエポキシ接着をやらないみたいで
日本中探してもなくなっていた今度の入荷は4月末との事だ ギリギリ間に合った

 


2005/03/16(曇り)

小雨が降り接着は出来ないと判断したのでサンディングにかかる
エアーツールの中でも一番大量のエアーが必要な
ダブルアクションのサンダーで荒く全体の凹凸をなくす

耳栓をしていたがけっこう体の芯までうるさい仕事だ

今朝湿度計を見るとけっこう高い
温度もいつもより高くなっている
もうすぐ春もそこまでやってきている

外板が少したりない製材する必要がありそうだ

 


2005/03/15(曇り)

左舷外板1日分張り進めた
張りやすい部分で1600本くらいの木ビスを使うのがやっとだ

今見えている2層目の2/3位の面積だ

エポキシを使ったら必ず朝までバーナーを働かせるので
出来たら一度に沢山接着したいと思うが
そう都合良く行く日ばかりではない

今日はヤンマーの人がエンジンから後ろの事で見積に来てくれる
カップリングやスターンチューブやプロペラシャフトなど
エンジンに関する主要部品だけで相当な金額になる

今日は曇っている雨が降らなければよいがと思う

 


2005/03/14(晴れ)

昨日は左舷二層目をスタートさせた

用があり仕事を始めるのが少し遅くなったので
予定の枚数を張るまではと夜まで仕事をした

あまり遅いとエアードリルのコンプレッサーの音がうるさいので
近所迷惑だ

今日は時間通りに終わらせよう

仕事時間は08:00から17:30までと決めている
一人だとついつい時間を忘れてしまう

 


2005/03/13(晴れ)

左舷一層目に少し張り残しがある
二層目の外板を張るのは一層目との面接着なので
大量のエポキシを使う

昼の休み時間や終業間際に
二層目を接着していてちょっと残った調整の付かないエポキシで
3本くらいの一層目残りを埋めて終わりにする

湿度が下がったので日曜日だが仕事だ
今度雨が降った日にしっかり休もう
既に2週間働き通しだ

 


2005/03/12(曇り)

昨日は順調に右舷二層目を張り進んでいたが
昼くらいに雨が降り始め仕事をストップした

ブルーシートの被いをかけてすぐに暖房にかかる
することがないので工房の掃除と片づけ

困った事になったと思ったが雨ではどうする事も出来ない

 


2005/03/11(曇り)


外板2層目スタート
1層目と面で接着させるために大量のエポキシと
仮止めの丸頭ステンレス木ビスを使う

エポキシはあっという間に6.3キログラムセットが無くなる
木ビスも不足したので電話注文で2000本追加

これまで船穀の上に上がるには
キール部分とフレーム部分を踏むように気を遣っていたが
二層した部分は踏んでもびくともしない

今日は午後から雨が降るかもしれないと言う天気予報だ
雨が降るまでに出来るだけ多くの外板を張るつもりだ

一層目はずいぶん気を遣って張らないといけなかったが
二層目はエポキシがはみ出ているかと木が割れないかに気を遣えば
エポキシと木ビスさえあればどんどん進める事が出来る

一層目を張るのに二人で9日かかった
二層目は何日かかるかな
雨さえ降らなければ 早いと思う

 

 



2005/03/10(曇り)


外板を一本ずつ張りながら
表面の凸凹を4ミリ厚みの合板で修正する

ダブルプランキングなので
それぞれの層が大切になる

サンディングで設計の厚みを落とさないように
最初の層からきちんと修正しながら接着する

この26フィート(7.8メートル)で17ミリの外板厚みだ
花丸が18ミリだった事を思うとずいぶん厚い外板だ

ダブルプランキングにしろ
トリプルプランキングにしろ
全てのビスは抜き取り接着がメインの工法だから接着には最大限の気を遣う

おまけに主要箇所には図面にないマイクロバルーンエポキシフィレットを入れる
とんでもなく丈夫で腐りにくい船穀が出来上がる

 



2005/03/09(晴れ)


ブルーシートの被いをして暖房ブースから温風を船に送り込む

圧倒的な高温が得られるので冬でもエポキシ接着が可能だ

もう少しで第一層目を張り終える所まで行った

 

 



2005/03/08(晴れ)


右舷外板張り
もう少しで終わるという所で17:30になり昨日の仕事を終えた

外板厚み8.5ミリ
幅40ミリだが
だんだんねじれがでて張りにくくなる

ねじれを直すために両端の幅を狭くした
フットボールラインの外板材を何本か置きに挟み込む

一晩中バーナーをかけたので
エポキシは パリンパリンに硬化していた

 

 



2005/03/07(晴れ)

昨日は左舷スターン部分外板を張り終えた

船首部分はまだ両舷とも1日仕事分くらいのサイズ張らないといけない

一層目の半分は終わったという事か
二層目は一層目ほど気を遣わないでも張れるので楽だ

心配していた天気も今日からしばらくは快晴のようだ
今朝は満天の星が見えた

 



2005/03/06(晴れ)

左舷外板1層目を張り始めた

雪が降るという天気予報なので心配していたが
張り終えるまで降らなかった

湿度は下がったままだ

どんどん張り進めたが2層目分の外板は
どうも今のままでは不足みたいな気がする
最後の方で調整しないといけない

不足が解ればすぐに仕入れて製材だ


2005/03/05(曇り)

湿度が高くて外板張りはストップ

スケグとラダーの翼型断面削り
および船首船室への扉材料作り

そして写真のエンジンプロペラシャフトを通すキール部分の穴を開けた
所定の高さに糸を張ると
フレーム#2から#7までシャフトの通る穴が直線で通った


2005/03/04(雨)

雨が降り外板張りはストップ
前日に張った右舷部分のキールセンターを整え
その反対側の左舷を張る事が出来るように使う材料を右舷に積み上げた

後はスケグとラダーの翼型断面削りをした

今日も湿度が高くてエポキシを使う仕事は出来ない
さて何をやろうか急には先が読めない


2005/03/03(雨)

外板張りいよいよスタート

右舷外板24枚張る事が出来た
隣の板とつなぎ目の段差がある部分には当て木をして段差を無くした

朝までバーナーを付けっぱなしにして先ほど消して
ブルーシートの被いを剥ぐと完全硬化で出来上がっている

今日は雨なので外板張りはストップ
スケグやラダーの削りだしをしようと考えている


2005/03/02(晴れ)

キール材をフレームに合わせて削り
外板材の一本目を当ててスムーズに接着できるラインを罫書き

いよいよ今日から外板張りを始める
暖房しながら一気に張り終えるつもりである


2005/03/01(晴れ)

キール3層目を接着暖房するとき
断熱ブースの熱風吹き出し口に
ティラー材をうねった型にクランプで留めつけて積層した物を置いて同時暖房

その向こうに見えているのは
クランプの代わりにゴムバンドでぐるぐる巻きにしたエンジンベット

接着が終わってから一晩の暖房で20リットルに近い燃料が必要だ
それでも温度センサーが付いているので燃えっぱなしではない

暖房が必要なのは4月いっぱいまでだろうと思う

 


過去の日替わり写真

             
             
             
             
             
             
             
             
             
               
               
               

 

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