日替わり写真
2019年07月31日
昨日は朝一番に上架する船がありました
その船を上架して固定した後直ぐに花丸の下架です
タイミング良く凪ぎの朝で5人のスタッフがアッというまに花丸を海に戻してくれました
エンジンをかけてからPSSシャフトシールのエアー抜きをしてゆっくり後進
ゆっくりと言っても船底が綺麗な分今までよりもスピードがあります
もう次に上げる船が待っているのを尻目に注意しながら操船
そのままマリーナ事務所の横に接岸して燃料予備タンクに燃料を入れてもらいました
元居た位置に花丸を戻しここでもバックで係留です
風もないし一人でできるから良いよと言うのに
決まりなのでしょうか マリーナのスタッフが一人舫を手伝いに来てくれました
フェザーリングプロペラのバックは前進と同じパワーがありソリッドプロペラよりも後進がよく効きます
昨日のように風が無い日は右回転が前進のプロペラが船尾をどう振るか知って居れば自由自在に船を操れます
無事に元の位置に戻り水道ホースを繋いでメンテナンスヤードの土埃を洗い流しました
電気も繋いだのですが何故かマリーナでは正常に働いていたAC−ACコンバーターが働きません
220ボルトを110ボルトに変換するトランスです
ほとんど半日その事に使って お手上げ
史さんに助けを求め 彼が日本の電気製品を使う為のコンバーターを持って来てくれました
Almerimarマリーナは史さんが居るので日本人ヨット乗りは他の国のヨットより随分助かっているはずです
結構色んなヨットが訪れています
Almerimarマリーナのメンテナンスヤードに上架しっぱなしの日本のヨットも2艇あります
2019年07月30日
木造シン グルプランキングのヨットを見つけました
マストはアルミでしたが船体は木で出来ています
日本で天城や竜王のレストアをした時に
日本でも昔はシングルプランキングの船を作っていたのだと言う事を目にしました
大昔の帆船と同じ作り方で外板の木は水に降ろして水を吸って膨張し木の隙間に詰めた詰め物を押して水の侵入を防ぎます
この写真のヨットは見かけは綺麗ではありませんが外板には全く問題無い新しい船です
43年前アメリカ カリフォルニアで100年以上経ったヨットだけを泊めている小さいマリーナに行きましたが
みんな作りはシングルプランキングの船でした
外板一枚一枚を船食い虫にやられたり腐ったりしてもその部分だけ取り替える事が出来ます
フレームやキールでさえも部分的に取り替えたり補強したりして長寿の船になることが実証されている作りです
プラスチックや木造でもエポキシ接着でできた船は未だ100年の寿命を実証されていません
日本では40年くらい経って使われなくなったプラスチックの船は大金を出して正規の廃棄処分にする仕組みを作りました
100年保つといわれても100年以上生きている人はごく少数です
そんなに保たなくて良いから自然に朽ちていくような材料を使った船を作った方が良いように思います
2019年07月29日
Almerimarマリーナの上架設備は自走式の2台ある門型クレーンです
大きい方は4本有るタイヤの直径が僕の身長以上有ります
普通は小さい方のクレーンが稼働して50フィートくらいまでのヨットの上下架をしています
一日に3艇までしか上架しないそうです
ヤード自体は舗装して居らず土がそのままの上に りん木を敷いてバラストを乗せます
クレーンが船の前後左右をほぼ水平にした時点で船底の両側から木の馬を入れます
花丸の場合はバラストの前後が長いので6台の支えで済みましたが
ほとんどの船は8台の支えの馬を使っています
アメリカのベイマリンで上架した時の床はコンクリートで船を支える馬は鉄製で船体に当たる部分を上下できる支えでした
床が土だとあまりに長いバラストを持った最近のレーサーなどは
デッキへの上り下りが楽な様にバラスト部分土に穴を掘って船の高さを調整できます
(花丸の後ろに上架してある38フィートのレーサーはバラストを土に掘った穴の中に入れています)
また支えの馬は木の方が船にも人にも優しくて滑らない
昔 日本で沢山の只の木の支柱(つづ)と木の矢を使って船を支えているのを見たことがありますが
あれでも倒れたりはしないのです
「花」丸が今上がっている船の中で一番背の低い(吃水が浅くシアーラインも低い)ヨットです
花丸は今から行くフランスの運河航行も視野に入れて横山晃さんに34年前
僕だけのために設計してもらった船なのです
吃水も浅く1.3メートルしか無く シアーラインも普通のヨットより15センチくらい低い設計です
軽くて丈夫で速くて世界中何所へでも楽に行く事が出来るヨットをと言うのが僕の注文でした
2019年07月28日
昨夜は史さんが誘ってくれて本物のフラメンコを見に行きました
先ず花丸を上架している近くのバル(バー)で20:00から腹ごしらえ
タパス(ビールとワインに一杯ごとに付いてくる料理) 少量ずつですが色々な料理が味わえます
メニューが理解できないのでビールを飲む度に注文する新しい料理のために 史さんがメニューの説明をしてくれます
僕達だけでは何を注文するかさっぱり解りません
腹ごしらえが終わって車で10分くらいAlmerimarの町を西に走って町を出たところにある小さいお城に行きました
お城と言っても地中海の入り口を見張る出城です
22:00から2時間 ダンサーと3人の男性が来て素晴らしいショウーでした
200人くらいしか入らない狭い会場でしたが事前に3ユーロのチケットを買った人で満席です
僕はテレビでフラメンコと言う踊りがスペインに有ると言うことは知っていましたが
こんなに真剣に踊ったり歌ったりギターを弾いたりするものだとは知りませんでした
昔から国を持たないでヨーロッパ中を放浪する民族 ジプシーの事は本で読んだことがあります
そのジプシー達の音楽やダンスがフラメンコだというのも聞いた事があります
男性二人の鍛え抜かれた歌声(何を言っているのか解ればもっと良かった)も良かった
大変な汗をかきながら大声で歌います まるで声が楽器です
ギターは今まで聞いた見た中では最高級の技術だった
そしてもの凄い早さでタップを踏みならしながら踊る踊り子の洗練された踊りは素晴らしいの一言です
ショーが終わったらお客さんはみんな立ち上がって大拍手 僕達も立ち上がって拍手を送りました
史さん事前にチケットを手に入れ 誘ってくれてありがとうございました
忘れられないスペインの幻想的な一夜でした
2019年07月27日
エクアドル・チリ・カーボベルデ・スペイン とアメリカ・メキシコ以外の国は
バウアンカーラインを拾ってスターンを陸に止めるか浮き桟橋に止めるかでした
日本でも普通は両舷とも浮き桟橋がある櫛形桟橋に入れるところが多いと思いますが
どうも主流はマリーナのアンカーラインを拾って船首か船尾を止め
花丸なら船尾を陸に舫というやりかたのようです
今はカナダに住んでいて僕がカナダに着いた時にバンクーバーまで会いに来てくれたクリスチャン(43年前アメリカでできた友人)
彼はプロのセーラーでモナコで80フィートのニス塗りの豪華ヨットを管理していた時の写真を昔見せてもらいました
みんな超高級木造ヨットが停泊している港でしたが やはり船尾を桟橋に付ける停泊方法でした
まさか花丸がそんな止め方をするとは思っていませんでした
両舷にぶら下げてある8本のフェンダー以外に 3本ある小さいフェンダーを全てウインドベーンを守る為に使っています
小さいと言っても花丸サイズの船ならこのくらいのフェンダーを使っている船が多いのですが
僕は両サイドにこのフェンダーの3倍くらいの容量の大きなフェンダーを4本ずつ使用しています
格納スペースが無いので4本のフェンダーの下側を一本のロープで結び一気に跳ね上げて横抱き状態にします
外洋帆走中は波に当たって大きい衝撃を受けスタンションやライフラインを傷めるので
さらに上の段のライフラインまで細いロープで持ち上げます
そうするとデッキを洗うような飛沫も波もフェンダーには影響が無くスタンションも傷みません
かっこうわるいと言うヨット乗りが多いのですが
一度その簡単さ楽ちんさを覚えると格好などどうでも良くなります
直立ステム(船首)がかっこうわるいと思ったのはついこの前までです
ジブファーラーも違和感がありましたが今ではどの船もジブファーラーで
船首に出てハンクスでセールを取りつける様なことは見なくなりました
ヨットの世界はどんどん進化しているようです
2019年07月26日
フェザーリングプロペラを外して残っていたジンクも外しシャフトのベアリング(コックボード)を交換しました
フェザーリングプロペラのボスを抜くのに
工具を持って来ていないので史さんの友人のメカニックをしている人に借りました
わざわざメンテナンスヤードの入り口まで来てくれて彼の工場へ案内され
特殊な工具を貸してくれました
おかげでテンションをかけて置いてハンマーでショックを与えると簡単に外れました
外側のコックボードは白いまな板と同じ様な素材でできており
これは数年に一度取り替えます
今度はチリの多島海でエンジンをよく使ったのでかなり磨り減っており交換することにしました
これもプロペラシャフトがガタガタ大きい音を立てていた原因です
写真の向こう側にある赤いヨットフェロセメントで出来ている様です
たまたま写真に写ったのですが後からバルバスバウを取りつけています
60から70フィートくらい有りそうなのにスピードが出ないのでしょう
いかにも重そうな船にバルバスバウを取付それにバウスラスターのプロペラをセットしています
素人が思いつきで色々やってもダメな物はダメなのです
僕が見てもこのバルバスバウは多くの本船の物と比べ深い位置にありすぎ しかも小さすぎると思います
これを取りつける以前と比べどのくらいスピードが速くなったのか聞いて見たいところです
2019年07月25日
花丸のシャフトシールはPSSシールというシール方法を採用しています
ラバーの蛇腹を手で押して2センチくらい縮め
ラバーが伸びようとする力でラバーに取りつけたカーボンをシャフトに取りつけたステンレスの板に押しつけて
カーボンとステンレス面がぴったりと引っ付いて水を通さない様にします
海水はシャフトと管導材の隙間を通って上がってきます
その海水がカーボンとステンレスの摩擦熱を奪って冷やし
鏡の面の様なステンレスとカーボンの密着で海水の浸入を防いでいます
その大切なラバーが長年の使用で縮んだまま伸びなくなっていたのです
新品のラバー部分だけを取り替えましたがこの写真の物よりも3センチくらい長かった
右側にあるのはリグナムバイタという木でできた支面材(コックボードです)
シャフトを受けるベアリングの役目を果たしますが何故かエンジン側はリグナムバイタが最高なのだそうです
それが写真の様にほとんど抜けかけてヒビが入って割れていました
白い部分が管導材から抜けてきた部分で これではベアリングの役目を果たしません
通りで最近クラッチを入れるとガランゴロンと大きな音がしていたはずです
チリでこの前に上架したのは2018年11月18日から1週間でした
その時は異常はなかったのでそれから抜けてきたと言う事です
全部抜けきらない内に上架して良かった
何かにつけて強運がついて回ります
悪い事が起きたのは不運ですが 海上での最悪の事態を回避できたのは幸運でした
これだけの仕事をするにはシャフト側のカップリングを外す必要があります
カップリングとシャフトが音を立てて外れた時には思わずやった−と声が出るほど嬉しかった
昨日から考え続けて居たカップリングを抜く方法はプロペラを抜いた時の様な道具は狭くて使えません
半日がかりのカップリング抜きとPSSシールラバー交換とコックボード交換でした
2019年07月24日
朝07:30花丸を上架するためにメンテナンスヤードへ向かいました
先にアメリカのヨットがクレーンの下に入っていました
門型クレーンの支柱横バーにアンテナ類が当たるのでそれを何人もの人がたかって倒していました
それで僕達は1時間ほど待たされました
狭い場所で漂って待つのですからずっと周りを気にしてエンジンクラッチを入れたり抜いたり
前後進でその場所を保ちます
いい加減嫌になった頃先に入って居た船のアンテナタワーを倒すことができました
次は僕達の番です
流石慣れていて5から6人のスタッフはさっさと仕事をこなします
上がったら直ぐに支えの木の台を持って来て固定し 門型クレーンは次の船の所へいきました
次は若者が高圧洗浄機で船底を掃除してくれます
そこまでがマリーナの仕事で後は自分でする事にしました
船底塗料を買って来て塗るだけです
それと支面材(コックボード)前後とも入れ替える予定です
日本から持ってきた支面材を今から探し出します
フェザーリングプロペラは分解して取り外さないといけませんちょっと厄介ですが今日中にやります
エンジンの芯出しもやり直します これで少しはエンジンが静かになるはずです
2019年07月23日
昨日は史さん仕事が休みでAlmerimaマリーナの暑さから抜け出そうと
車で1時間くらい北東方向に進み山肌に点在する古い村へ連れて行ってくれました
ちょっと遠いが西に進むとグラナダ 有名なアルハンブラ宮殿があります
写真の僕達の後ろに有る白くない建物が村の中心にある教会です
ほとんどの家は白で統一され急勾配の家と家の間に細い道がついています
歳をとったらあの急な坂道は大変そうですがもう若者は外に出てしまい老人の村になっているそうです
教会の隣にあるバーへ行って吹き上げてくる気持ちのよい風に吹かれながら飲むビールは最高でした
日曜日なので村の飲んだくれ爺さん達が集まり
教会の鐘を聞きながらビールを片手に大声で語り合っていました
のどかな昔ながらの光景で
段々畑でアーモンドとオリーブ等を作る農家のお爺さん達の日曜日なのでしょう
外洋で長く生活していた僕達には全くの別世界でした
史さんありがとうございます
明日から1週間船を上架してフランスの運河を行く為の船底掃除と
音がし始めたコックボード交換をしたいと思っています
2019年07月22日
朝一番に僕がホームページの更新を出来る様になるために
昨日携帯電話のシムを買って20GBの通信契約をしたお店に行きましたが時間が早くて閉まっていました
エンジンのオイル交換をした古いオイルを捨てたいので
マリーナのメンテナンスヤードにも行きましたが土曜日でお休み
中に入ることが出来ませんでした
メンテナンスヤードの外にある車の修理をするお店に行って
オイルを捨てたいのだが捨てる事が出来るかと英語で聞いたのですが全く理解してもらえません
せっかく携帯電話がネットに繋がるのですから携帯電話を使い
VoiceTraと言うアイコンを立ち上げて日本語からスペイン語に翻訳して話してみました
相手の話すスペイン語も日本語に翻訳され文字と言葉で携帯が表示してくれます
その結果話は通じたのですが 廃油を捨てるのは有料だと言われたので(1リットル5ユーロ)
メンテナンスヤードが開く月曜日を待つことにしました
お昼前に仕事がお休みの史さんが来てくれて一緒に携帯を買ったお店に行ってくれました
テザリング(携帯をネットに繋ぎ携帯とリンクさせたパソコンをネットに繋ぐ)が出来るようにして欲しいと言うと
お店のお姉さんがアッという間にやってくれました
メキシコでは技術者がいないからとあっちのお店こっちのお店と1週間携帯電話を売っている店周りをした上に
結局契約をしたシムカードを扱っている会社がインターネットの共有をしていない事が解りました
長くあちこちに回されて疲れて役に立たない もう携帯電話は要らないと言う事にして契約を打ち切りました
スペインでもそんなに簡単に行くとは思っていなかったので非常に嬉しかった
写真はジブラルタル海峡で会ったジェット推進のフェリーです(日本の松山−広島スーパージェットの10倍くらい大きい)
プロペラが船外に突きだしている推進機関とジェット推進とではどう違うのか解りませんが
こんなに大きい車を沢山運べる程のジェット推進船があることを知りませんでした
双胴船でまるでアニメにでも出て来そうな格好の良い船でした
2019年07月21日
船内温度 27.8度 朝から暑い
昨日はパスポートに入国のスタンプを押す為に警察がやってきました
和江さんが腰痛なのでマリーナ事務所まで歩けないと史さんが言ってくれて花丸まで来てくれました
花丸のすぐ後ろに車を停めて パスポートを渡すとしばらくしてスタンプを押して返してくれました
船に乗っても来ないあっけない入国手続きです
花丸を停めているのは40フィートクラスの船を停める場所で
トイレ シャワーに近いからと 史さんの特別な配慮でこの場所になりました
昨日はコインランドリーまで歩いただけで和江さんは休みたいと言い出すほど足が疲れるのだそうです
長期間外洋で揺られていると最初に上陸した日は大地が揺れている様に感じます
今は腰痛ではない僕でさえもそうですから 腰痛で長くまともに歩いていない状況では 普通には歩けません
トイレ シャワーが近くで良かったとつくづく思いました
携帯電話のシムカードを入れましたが 何故かテザリングができません
今日もイリジュウムからホームページの更新を真澄人君にやってもらいます
2019年07月20日
マリーナの正式名はPuerto Deportivo Almerimar 36 41’48”N. -2 47’48”W
昨日史さんに迎えられて入港しました
林史彦さんはスペインAlmerimar に住んでマリーナの管理を仕事にしている人です
スペイン語は勿論英語も堪能です
マリーナの入港手続きは史さんのおかげで始めて日本語で自分でやりました
と言うか史さんがみんなやってくれました
後昨日やったのはシャワーを思い切り浴びて綺麗になった事と
近くのスーパーで買い物をした事です
ペットボトル2リットルの水でのシャワーを繰り返していた僕達にはまるで天国の様な洗髪 洗体でした
後は近くの大きいスーパーで買い物です
ステーキと野菜と果物 ビールとワインが主な買い物です
長期航海では味わえない素晴らしい肉料理を味わいました
今日は昼の休みに史さんが昼食に誘ってくれました
スペインでは昼食がメインで日本の夕食に当たります
3時間くらいの食事時間を取ります
昼食に行く途中に丘の上からマリーナ全景が見える小高い丘に行って撮った写真です
2019年07月19日
船内温度. 21.4度
Capo Verde 時刻 07:20
N. 36.39.239
W. 03.11.478
走行距離 60M. 残航 20M
NENの風 風力1 晴れ
インナージブ+メイン+ミズン+エンジン1800回転
82度方向へ 4.3knot
いよいよPuerto Almerima に近づきました
昨夜は月夜で明るかったが 夜が明けて近くに機走のヨットが2艇も居るのに気がついた
案外その気で見ていないと水平線近くのギリギリ見える様な物体には気がつかないものだ
今日の昼前後には入港です
スペインの国旗をメインマスト右スプレッダーに掲揚したり
我が船は健康である 検疫を求む と言う黄色い旗をミズンスプレーッダーに上げたり 忙しい事です
コクピットや船内の片付けも昨日あたりから少しづつ始めています
微風 軽風になかなか思ったほど進めず苦労した今度の航海も後20M かと思うと何だかあっけなく感じます
写真はミズンマストのスプレッダーに掲揚したイエローフラッグと
船尾にあげた日本国旗ですです
Puerto Almería にCapo Verde 時間丁度12:00に到着しました
リゾートマンションと一体のマリーナです
良いWi-Fiが無くてしばらくはイリジウムで今まで通り真澄人君が更新してくれます
2019年07月18日
船内温度 21.6度
Capo Verde 時刻 07:42
N. 36.20.109
W. 04.34.160
走行距離 80M. 残航 81M
Wの風 風力2 曇り
インナージブ+メイン+ミズン
72度方向へ 2.5knot
ジブラルタル海峡を追っ手の風で通過した
もっと狭いかと思っていたがとんでもなく広かった
地中海自体が瀬戸内海の数百倍はある広い海だから海峡も日本で考えていた規模とは大分違う
広くないと潮の流れもとんでもない潮流になるはずだが 干満さも1.5メートルほどしかなく 潮の流れも満月なのに3ノット程だった
一番狭いところでもアフリカ側は霞んでハッキリとは見えなかった
ジブラルタル海峡を通過すると
追っ手の風は弱まり遂には無風になってしまったが追い潮で目的地に向かって3ノットでしばらくは運ばれた
その内日が暮れて周りが見えなくなると濃い霧が視界を覆った
満月でも何も見えず 遠くで霧笛が低い音を響かせ地中海最初の夜はえらく不安な状態から始まる
外洋の本船も怖いが ジブラルタル海峡を通過した所にたくさん見えた小さいプライベート モーターボートもどんな走りをするかわからないので怖い
潮流もストップしたのでエンジンをかけ こんな時の為にあるレーダーのスイッチを入れる
最初は3マイルレンジで小さい船の点が3つ程出ていたが次第に何もいなくなり
16マイルの最大レンジにしてももう船の位置を示す点は出ない
遠くの小さいモーターボートは出ないにしても本船は映るはずだから周りには何もいないと言う事になりひと安心です
昨夜は霧でビッショリ濡れたコクピットで一夜を明かしました
花丸には昔のヨットの様なチャートテーブルは無く
トイレの外壁にレーダープロッターとアマチュア無線機の取り外せる頭の部分が取り付けてあるだけです
チャートは小さいパソコンに入った電子チャートとiPad に入っているナビオニクスが小さなスイングテーブルでコンパニオンウェー入口に振り出され コクピットからも船内からも触ったり見たりする事が出来ます
も一つトイレの外壁に国際VHFを取り付け AIS信号を受信して本船が近づくと警報を出して知らせる事にしようと思っています
24時間ワッチだと必要も無い警報でしょうが 有るとワッチもそれだけ楽になるはずです
2019年07月17日
船内温度 22度
Capo Verde 時刻 05:50
N. 35.58.720
W. 05.59.656
走行距離 65M. 残航 161M
NNEの風 風力3 晴れ
インナージブ+メイン+1ポイントリーフミズン
103度方向へ 6.4knot
いよいよジブラルタル海峡間近までやって来ました
僕はワッチオフでも和江さんがワッチをしてくれています
それが 昼間はまあ安心なのでしょうが 日が暮れると 本線との遠近感が鈍る様で 近い船が居ると起こされます
近くに本船が来たから避けてと言う漁労長の声に起き出してみると 遠い
しかもこちら方向に進んでいない
何度もそんな事を繰り返していると
狼少年の声を聞く村人の気持ちにもなります
二度程はフラッシュライトで本船のブリッジを照らして注意を喚起
その後花丸のセールを照らしてこちらがヨットで素早く動けないと言う事をアピールします
一度はこちらがライトを照らす前に強烈なフラッシュライトで照らされました 目が眩んでしまいます
もう本船を見るのは当たり前になり
一度に5隻も6隻も見る様になって夜が明けて来ました
もう周りに本船が居るのは当たり前です
平気でリーフしたりファーリングしたりする様になりました
和江さんがワッチの夜明け時
Capo Verde 時刻05:33ランドフォーです(陸地発見)
いよいよ長かったヨーロッパへの航海も終盤に差し掛かりました
18日の朝から昼くらいまでにはAlmería marina に入れそうです
写真は最接近した自動車運搬船です
2019年07月16日
船内温度 23.3度
Capo Verde 時刻 07:47
N. 35.37.541
W. 07.19.913
走行距離 109M. 残航 226M
NNWの風 風力2 曇り
ジェノアジブ+インナージブ+メイン
78度 に向かって 2.5knot
昨夜は恐ろしくらい風が強くなりました
トラブルがあるといけないので夕暮れ時にジェノアジブを巻き取る事にしました
先ずはウインドベーンの空中翼を真追っ手にセット
次はジブシートを直ぐにでも出せる様に巻きをほどいて準備
メインセールの陰にジェノアジブが入って風をはらまなくなりフラフラしているところを一気に22番の大きいウインチでファーリングシートを手で引いて巻き取ると
考えていたよりもあっさり素直に巻き取る事が出来た
続いて船尾を左右に押して舵を不安定にするミズンセールもダウン
インナージブとフルメインだけで時々8ノットを超える走りをする
これ以上吹けばもう何度もやって慣れっこになり おっくうでもなくなったメインセールのリーフです
夜でもできる自信があるのでこれはやらないでそのまま走る事にした
どんどん風が吹きつのり 本船にもしょっちゅう会います
そろそろメインもリーフかなと考えていた時 斜め後ろからの崩れ波がコクピットを直撃
いっぺんに10リットルバケツ10杯分程の海水がコクピットになだれ込み草履やバケツがプカプカ浮かんでいました
リーフを決心して後ろを見ると両色灯の緑と赤い光が見え その間上下に航海灯の白い光も重なっています
真っ正面から花丸の真後ろに向けて走ってくる本船です
慌ててフラッシュライトを持ち出し本船の方を照らしては花丸のセールを照らす と言う事を繰り返しヨットがいる事をアピールしました
しばらく近づいて来た後 本船は少し向きを変え花丸を抜き去って行きました
そんな事をしている間に風が少し収まりメインセールのリーフは取りやめです
いよいよ今朝はジブラルタル海峡100マイル手前くらいの位置に来ました
明日の昼間 日があるうちに海峡を通過して地中海に入りたいと思います
左前方に変わった本船を見つけました
どうも航空母艦の様です
軍事用の船でもAISを取り付けて自船位置を知らせるのかなあ???
写真は近くを通ったクルマ運搬船です
2019年07月15日
船内温度 22.5度
Capo Verde 時刻 08:12
N. 35.47.948
W. 09.36.829
走行距離 74M. 残航 335M
NWの風 風力2 曇り
ジェノア+インナージブ+メイン+ミズン
79度方向へ 4.1knot
昨日は沢山の本船に会いました
夜だけで僕が5隻 和江さんが2隻です
僕は寝ぼけ眼で遠くの小さい光は見逃していることもあるから本当はもっと多いはずです
昼間は直ぐ近くを2隻の本船とすれ違い
おまけに遠くを行くヨットも見ました
こうなっては外洋をノンビリとと言う雰囲気では無くなります
真剣にワッチをしないと危ないなあと思います
シングルハンダーだったらどうするか?
昔なら運を天に任せて眠るのでしょうが 今ではAIS と言う船の位置を衛星通信で知らせる装置があるので
それにセンサーを付けて2から3マイル 以内に本船が近づくとアラームが鳴るというような装置を備え付けます
それとレーダーディテクターという装置も役に立つでしょう
ちょうど交通取締りのレーダー波をキャッチしてネズミ取りをやっていることを知る装置と同じです
昨日は僕が漁労長に注文してアンコ入りの お焼き を作ってもらいました
陸上ではまず口にする事は無いのですが海上では変わったものが食べたくなります
市販のお菓子は食べ飽きたのでたい焼きの様なものが食べたくなったのです
こしあん の粉を持っていたので美味しいお焼きができました
チリで隣の船のクルーにもらった 水道管パイプの笛 3曲目が吹ける様になりました
最初は音も出せなかった事を思うと長足の進歩です
「コンドルは飛んで行く」「上を向いて歩こう」「四季の歌」
ヨット乗りって暇ですね
2019年07月14日
船内温度 21.7度
Capo Verde 時刻 07:35
N. 35.42.371
W. 11.09.198
走行距離. 83M. 残航 409M
NNWの風 風力1
ライトジェノア+インナージブ+メイン+1ポイントリーフミズン
104度方向へ 2.2knot
昨日は強風が収まり 波も低くなりエンジンをかけようかどうしようかなと思っていたら北北西からの微風が吹き始めました
願っても無い風なのですが 何しろ風力が弱すぎます
しばらく考えていましたが これなら魚が釣れなくて用がない 腰痛の漁労長の腰にも影響無いだろうと ライトジェノアを上げることにしました
ファーリング(巻き取り)したままセールバックにしまってあります
先ずセールを上げる前にその手順を考え頭の中で手順通りやってみます
ファーリングロープの巻方向とかハリヤードへのファーラーセット方法とかジブシートの取り回しなど考えた末何度か手順を追って これで間違いないと思ったら ハーネスをつけて必要な工具を持って前に出ます
後は手順通りに仕事をこなすだけです
長く上げていなかったジェノアジブを一発で上げて展開することができました
ジェノアジブを上げたと言う様にスピードが伸びます
平水面でシャーシャーと言う波の音だけが聞こえます
ジェノアジブを上げて良かったと思った一瞬でした
風が吹きつのれば追っ手の風でもジェノアジブは大きすぎて巻き取るのが大変になります
そんな時活躍するのが間違いなく真追っ手をキープしてくれるウインドベーンです
真追っ手に船を走らせておいてジェノアジブをメインセールの陰に入れ 一気にファーリングラインを引きます
今まではファーリングラインを一気に引き込む為のROM 22番ウインチが硬くて回りませんでしたが 取り外してグリスアップしたので軽々と片手でも引ける様になっています
これで強風への不安も遠のきました
さあスペインまでもうすぐです
一気に突っ走ろうと思ったらまた花丸の行く手に微風帯です
良い加減に勘弁してよと言いたくなります
2019年07月13日
船内温度 21.9度
Capo Verde 時刻 07:47
N. 35.24.522
W. 12.48.244
走行距離 107M. 残航 492M
NNEの風 風力3 曇り
インナージブ+1ポイントリーフメイン+1ポイントリーフミズン
100度方向へ 4.1. Knot
風は風力4ですが 波高が3メートルくらいもありくづれ波も所々に出来ています
ジンバルの上のクッキングストーブも時々45度くらいの揺れを繰り返します
それで米を炊く準備はしたのですが朝は火を使う事を諦めました
味が付いていない菓子パンとコーヒーと缶詰入りのソーセージに洋がらしを付けて食べました
珍しく火を使わない食事でした
昨夜は本船航路を横切った様で和江さんと僕が見た本船は一晩で5隻もありました
みんな北東方向へ行くか来るかの角度で丁度花丸と直角に近いコースでした
極め付けは夜明けにヨットと遭遇した事でした
多分カナリア諸島に向かっているのでしょう
ちょっと遠くてどんなヨットかはわかりませんでした
どのくらい波があるかと言うと
波の頂上を通り越して船首をドカーンと水に打ちつけながら走ります
その時できる飛沫が大量に風上側デッキに降って(昨日は左舷デッキ)常にデッキは川の様に水が船尾へと流れています
マストを支えるチェーンプレート
その流れは船尾左から物入れハッチの後ろをサラサラと右舷側に流れて船尾最後端船側から海に帰って行きます
こんな川の流れの中にデッキを支えるチェーンレートが前後方向に取り付けられて揺すられていたのでは水漏れが起きない訳がありません
やっぱりチェーンプレートを船外船側に付け替えたのは大正解です
航海に出る度にあの床がびしょ濡れでザアザアとビルジが床下を走り回っていたのは嘘の様です
写真は1ポイントリーフしたミズンセールです
2019年07月12日
船内温度 21.3度
Capo Verde 時刻08:20
N. 35.18.302
W. 14.59.229
走行距離 95M. 残航 599M
Nの風 風力4 曇り
インナージブ+1ポイントリーフメイン+ミズン
90度方向へ 4.2knot
久々の風で嬉しいやら怖いやら
波も出て(2.5メートル)バンバン叩き マストやセールを思い切りしゃくるので気が気ではない
一応の点検はしていたが こんなにもしゃくられて急激な力が加わると心配になる
今の強風を乗り切れば風は徐々に北西に振れて弱まってくるという予報なのでしばらく頑張ることにする
ウインドベーンのJeorge君は文句も言わず黙々と良い仕事をしてくれている 頼もしいクルーだ
42年前 鷗盟(おうめい)で太平洋を一周した時はウインドベーン無しで 自転車のタイヤチューブでティラーを縛って左右どちらかにテンションをかけるやり方で 真横から追っ手の風域では行きたい方向に走れずジグザグに走り何度も目覚めてはティラーへのテンションをかけ直した
その事を思うとウインドベーン様様という事になる
腹が減ったから飯を食いたいとも 喉が渇いたからビールを取ってとも言わない
そして 行きたい方向と セール面積と風力をきちんとセットすれば何日でもパーフェクトに舵をとる
目的のPuerto Deportivo Almerimar 36 41’48”N. -2 47’48”Wまで残り600マイルを切った
もう少しだ 気を引き締めて行こう
日替わり写真はWind pilot のウインドベーン
2019年07月11日
船内温度 22.2度
Capo Verde 時刻 08:14
N. 35.02.462
W. 16.55.415
走行距離 62M. 残航 696M
NNWの風 風力4 晴れ
インナージブ+1ポイントリーフ メイン+ミズン
79度方向へ 4.6knot
昨日は特に酷い凪でエンジンをかけてオートパイロットで6時間程走りました
デッドスローの1000回転で2ノット強
船底が綺麗なら3ノットは出ます
船底塗料を塗って10ヶ月ほど経つのでもう2ノットくらいしか出ません
ヨットでは船底を綺麗に保つ事も重大な仕事です
あまりに風がないので船側から身を乗り出して花丸の底をのぞいて見ると
居るわ居るわ沢山の魚が花丸の下に付いて居ます
20センチくらいの小鯖か小アジの様な魚は50匹以上
その下には50センチくらいの大きいのが5から6匹
船尾にも船首にも小魚が群れて居ます
極め付けは船首をパイロットの様にチョロチョロ泳ぐパイロットフィッシュです
白黒のはっきりした縦じま模様でパイロットフィッシュだと気がつきました
別に船を案内して居るわけでは無いのでしょうがこの魚は必ず船首に着きます
そして大抵の場合1匹だけです
今回のパイロットフィッシュは20センチ以上もあるような立派なヤツでした
漁労長 和江さんに話すと是非見たいと言うので久し振りにデッキを歩いて船首まで来ました
随分と腰痛は回復して居ます
写真は船首で行き先を案内しているパイロットフィッシュです
今朝は待望の北寄りの風が吹き始めました
風力4で所々白波が立って居ます
朝起きて一番にメインセールをリーフしました
それでもドーンドーンとパンチングを繰り返しスプレーが船首に上がって居ます
このままジブラルタル海峡まで突っ走りたいと思います
2019年07月10日
船内温度 22.2度
Capo Verde 時刻 08:06
N. 34.63.682
W. 18.10.100
走行距離 41M. 残航 756M
NWの風 風力1 晴れ
インナージブ+メイン+ミズン+1000回転エンジン
82度方向へ 2.6 knot
昨日は何も問題が起きない1日で一日中ケーナの練習をしたり
洗髪 洗体をしたり 風も極微風でのんびり過ごす
髪と身体を洗うのに使う真水は 髪が長い和江さんは3リットル 僕は2リットル弱です
最初はソーラーシャワーと言う黒いビニール袋で太陽熱を使って水を温めておきます
4時間くらい経って暖かくなった湯を2リットルペットボトルに入れ替えてその口に細かい穴が開いたシャワー出口を取り付けます
穴が細いので家庭用のシャワーの様には水を消費しません ネット通販で1個百円以下だったと思います
髪の毛は1度では泡立たず2度洗いです
造水機を持たない花丸は長期航海では水は貴重です
ふんだんに毎日シャワーを浴びる事は出来ませんが シャワーを浴びた後の爽快感はたまらないものがあります
風が弱い事を除き不満のない1日でした
朝になりますます風が無くなりベッタリさざ波も無い海面になったので 久し振りにエンジンをかけました
未だプライミングポンプの所からの燃料漏れが止まったかどうかを見るチャンスがなかったのでエンジンランは良い機会です
色々やっているうちに気がつくと近くまで本船が来ていました
1キロメートル以内です
クレーンを装備した貨物船で半分位積荷を積んでいる様です前後のウオーターラインが水平線と平行になり荷積みを担当するファーストオフィサーが良い仕事をしたのが分かります
いよいよジブラルタル海峡も近くなり本船に遭遇する機会も増える事でしょう ワッチを厳重にして行こうと思います
2019年07月09日
船内温度 21.9度
Capo Verde 時間 07:45
N. 34.57.766
W. 19.02.065
走行距離 76M. 残航 798M
NNWの風 風力 2 晴れ
インナージブメインミズン
96度方向へ 3.3ノット
一昨日寝ながら考えていた事を起きて直ぐに実行してみました
またまた面白くもない武井バーナー修理の話しです
メインバーナーは何とか二個一で使える様になったのですが メインバーナーを予熱する為に燃料タンクの上に付いている予熱バーナーの細い細いノヅルにゴミが詰まって使えなくなっていました
ノズルの先を普通の文字を拡大して本を読む様なルーペで見ると小さい黒い点が見えていただけです
僕が持っているあらゆる細いものをその黒い点に通そうとしたのですが全く通りませんでした
昨日は彫金師の真澄人君に何年か前にもらって鞄の底にしまっていたNikonnルーペを使ってみてみる事にしました
親指大で超分厚いレンズが付いています
小さいものなのに1万円くらいしたそうです
レンズを目の近くで固定しておき 見ようとする物を近づけたり遠のけたりして焦点を合わせます
指紋の山と山の間の小さなゴミまでハッキリ見えます
彫金師はそんな細かい仕事をするものなんだと感心します
それで予熱ノヅルの先をのぞくと見えました
丸い穴に小さい硬そうな物が詰まっています
和江さんが持っている裁縫針の中の一番細くて小さい2センチ位の長さの針を借りて詰まっているものを上から突きました
ルーペを見ながら息を止めての細かい仕事でした
詰まっていたものが落ちて空にかざすと光が見えた時の嬉しかった事
焦らず寝て考えると良い事があるものです
という事で 武井バーナーは完全復活しました
予熱にガスバーナーの様な高温の炎を使ってはいけないそうです
ノヅル開閉バルブのパッキンが焼けるのだそうです
今の2代目バーナーヘッドはアルコール予熱をしていたので開閉バルブのからのガス漏れはありません
快調に復活したケロシンバーナーですが
やはり一台だけというのは不安なのでスペインに着いたらガスコンロも検討してみる事にします
又もや花丸の前に微風域が広がりました
一体今度の航海はどうなっているのでしょう
強風も怖いが微風も長く続くと怖いものですね
2019年07月08日
船内温度 22度
Capo Verde 時間 08:00
N. 34.53.374
W. 20.35.416
走行距離 69M. 残航 873M
NWの風 風力2 曇り 時々小雨
インナージブメインミズン
69度方向へ 3.7knot
昨日は武井バーナーのタンク上に付いている予熱用の小さいバーナーののヅル詰まりを直そうと先ののヅルを外したが ルーペを使っても見えない様な小さい穴が塞がった様だ
これはドリルで開けたものでは無い どうやって開けた穴だろう
超高圧の水かななどと考える
それはさておき 僕の持っているどんな細い金属も通る様な穴では無い
勿論荷札用の細い針金は通らない
真鍮ワイヤブラシの細い真鍮の毛も通らない
僕の髪の毛を切って通そうとしてもダメ
思いついて無くなった自転車の空気入れの先のノヅルを替えて詰まっている物を吹き飛ばそうとするが これもうまくいかなかった
そこで問題を先延ばしにして 取り敢えずバーナーの余熱はアルコールでやることにする
アルコール受け皿にフランスのクリスチャンさんがくれたガラスクロスを敷いたのでこぼれる心配もない
昨日はデッキの部品点検に出てシイラが4匹花丸の左舷を並走しているのを発見
ヒレがコバルトブルーに輝き死んだシイラがでは想像がつかないほど綺麗だ
もしかすると釣れるかもしれないと思い休ませていた方のケンケンの疑似餌部分を舷側から流してみた
一番大きい1.5メートルはありそうな 立派な絶壁頭を持つシイラが 頭を半分海面に出して 口を開け疑似餌の30センチ手前まで迫ったが ありゃこれはおかしいとでも言うようにサッと横に潜って行き それからは他のシイラも疑似餌を見ても相手にしなくなった
その後もシイラの群れはイルカと同じ様に花丸と並走して日が暮れるまで泳いでいた
2019年07月07日
船内温度 22.1度
Capo Verde 時間 07:22
N. 34.41.816
W. 21.58.124
走行距離 77M. 残航 943M
NNW の風 風力2 曇り
インナージブメインミズン
66度方向へ 2.6 knot
一昨々日やっと大きく広がっていた微風帯を脱出 やっとこれでまともな走りが出来るぞと喜んだのに
昨日のプロディクトウインド天気予報では又もや花丸の目の前から大きく微風帯が広がっている
全く予定が立たない風で今までよりは少しマシらしいが 1日100マイルオーバーの走りは望めそうも無い
以前ニュージーランドへの航海の帰りニュージーランド ニューカレドニア間1000マイルを5日と10時間で走った事もある
ずっとオートパイロットでサーフィングの連続だった
そこまでの走りは望まないが今度のCapo Verde からの航海はあまりにも風がなさすぎる
せめてコンスタントに1日100マイル以上は走って欲しいところだ
それに今度の航海は毎日のように解決しなければならない問題が起きた
プライミングポンプのダイヤフラムが裂けてエンジンオイルが増加
燃料こし器の上にある燃料エアー抜きボルトの雌ねじが駄目になり燃料漏れ
カナダのBillさんから買ったクッキングストーブのバーナー部分のガス漏れ
武井バーナーの燃料ゲージ部分のエアー漏れ
トイレ排水ホースの水垢詰まり
ランニングバックステーのブロック破損
大きい問題だけでこれくらいはあった
その他にも日々その場で解決できるような問題はずっと続いている
動いているヨットだから当たり前と言えば当たり前だが
今度の航海に集中して問題が起きているように感じている
それを考えると凪の航海で良かったのかもしれない
チェーンプレートを船体外付けにして水漏れの心配が無くなったのは今までに解決した一番大きい大問題だった
それに今回は和江さんの腰痛も有る
凪が続き無理をしないせいか出港時よりも大分良くなったようだ
本人もそう言うし僕が見ても随分動きが自然になって来たと思う
このまま調子に乗って無理をしない様に 用心してゆっくりで良いから腰痛の回復を望む
今度こそ細心の注意を払って腰痛とおさらばしたいものだ
スペインってどんな所かなあ 楽しみだ
2019年07月06日
船内温度 21.8度
Capo Verde 時間 08:00
N. 34.34.178
W. 23.26.678
走行距離81M. 残航 1013M
NNWの風 風力 3
インナージブメインミズン
90度方向へ4.3knot
今度はクッキング中に武井バーナーの圧力が下がって炎が赤くなった
燃料タンクのあちこちに石鹸液を塗ると
燃料ゲージの部分と 給油部分からだと分かった
給油口はパッキンを交換して締め直したらあっさり止まったが
燃料ゲージの漏れはメキシコで 車のラジエター穴を塞ぐ糸ハンダと良く似たものを買って青い炎のトーチで修理した部分だ
揺れる船内でそんな仕事をする気にはなれない
仕方なく最後の手段である卓上ガスコンロを引っ張り出した
出港前に買ったもので 殆ど使っておらず新品の筈だが チェーンプレートからの水漏れで船内あちこちに海水が回り ナイロン袋で包んだ卓上コンロも例外では無かった
コテコテに錆びて電子着火は機能せず ガスタンクを入れる開き蓋は蝶番が錆びて外れてしまった
それでもチャッカマンで火を点けると綺麗なブルーの炎が出て クッキングはスムーズに行った
何よりも和江さんは一人で危なげなく火を点け止めることができる
ガスコンロの有難さを思い知った
スペインに着いたら 今や世界的にクルーズヨットの標準装備となっているプロパンガスコンロを買おうかなと思っている
ガスは目に見えないから危険だと言う人もいるが その為に臭いが付けてあるしガス検知器も有る
灯油も火を点ける時 高温高圧にして使うので燃料が漏れていても気が付かなければ大惨事を招く
今でこそ白状できるが北太平洋で灯油コンロの燃料漏れに気がつかないで点火しあっと言う間に花丸のジンバル下から換気窓まで真っ赤な炎に包まれたことが有る
入り口近くに設置した消火器をこの時ほど有難いと思ったことはない
後数分消火が遅れたらと思うと心臓がバクバクいって放心状態がしばらく続いた
舟火事は海上という逃げ場は有るが 炎に包まれて沈んで行く自船を見ながら命からがらライフラフトに乗るなどというのは真っ平御免だ
ヨットの様な閉ざされてなおかつ揺れる所で使う灯油ストーブがいかに恐ろしいものか思い知った
という事で今は100円ガスコンロがクッキングのメインストーブです
ガスボンベはスペインまで分 十分あります
2019年07月05日
船内温度 23.4度
Capo Verde 時間 08:53
N. 34.22.982
W. 24.59.351
走行距離 114M. スペインまで残航 1096M
NNWの風 風力3 晴れ
ヤンキージブインナージブメインミズンセール
80度方向へ 3.3knot
昨日の朝から風が無くなりデッドスローのエンジンランを始める
オイルは全く増えなくなりやはりUSさんが言う通りプライミングポンプが問題だったようだ
昼間 微風域をやっと脱出したようで北北西から力強い風が吹き始めた
しばらくセール角度を直し ウインドベーンを調整してスペインまでの直線コースに乗る
しばらくぶりの風に喜んで6ノットを越すスピードを楽しんだ
確実に直そうとして取り組んだ海水ポンプの海水がチョロチョロしか出ない現象は吸水口に何か植物のタネが詰まっているだけの簡単なもので それを取り除くと一気に新品の時の様に勢い良く海水が噴き出して これならアンカーと一緒に上がってくるヘドロも吹き飛ばせる
一安心して夕食の準備中又もや問題発生 武井バーナーの燃料ゲージ取り付け部 つまり燃料タンクのエアー漏れでポンピングしても圧力がかからなくなった
加圧しながらのクッキングで終わった時にはため息が出た
更に夜中にドンと言う音と共に又もやランニングバックステーのブロックが壊れた これで出航以来4度目
花丸の様な長時間過酷な使い方をするバックステーには今のバックステーセットは弱過ぎる
色々考えた末2セット有るブームバングをランニングバックステーと入れ替える事にした
和江さんがワッチで起きて来るのを待って カッパを着てブーツを履きハーネスをしてデッキに出た
2時間悪戦苦闘の後ランニングバックステーのテークルブロックを左右ともブームバングのブロックと入れ替える事に成功した
風が強く久々の肉体労働なので疲れ果ててクオーターバースに倒れ込んだ
写真は片舷2本のランニングバックステーをロープで結び 同時に引く様にしたロープに通してある弾けたブロックです 左右に開いているステンレスが一体だったとは思えない開き方です
2019年07月04日
船内温度 24.3度
Capo Verde 時間 07:55
N. 34.07.240
W. 27.16.304
走行距離 57M. 残航 1205(行き先スペインに変更)
Nの風 風力1 晴れ
ヤンキージブインナージブメインミズン1000回転エンジン
91度方向に 3.4knot
毎日の様に天気予報が変わるので中々決断出来なかったのですが 行き先をスペインの地中海側に変更しました
花丸のいく先々で微風域が広がりこのままフランス北部を狙っていたのでは余りに時間がかかり過ぎると判断したからです
ほとんど真東に近くなった地中海入り口だと北風が吹いても 多少北西に振れても北東に振れてもアビームの風となり ヨットが一番得意とする風向です
今度の予報では北寄りの風はしばらく続きそうです
フランスの運河を行く旅は7月8月フランス国民総出のバカンスを外した時期にしようと思います
あと1200マイルほどですから風さえ吹き始めたらそんなに遠い距離ではありません
今までの航海でこんなに微風で毎日毎日気を揉みながらの航海も初めてです
あまりの強風も困りますが微風も長時間続くと困ります
水は十分有りますが野菜が無くなり長持ちする玉ねぎまでもう小さいのが10個も残っていません
今日解決しようと考えている問題は海水ポンプの出が非常に悪くなった問題です
アンカーに付いて上がって来たヘドロを吹き飛ばすほどの威力があったのに今はチョロチョロしか出ません
トイレ排水ホースの様に動脈硬化を起こして海水の水垢がホース内側にへばりついている様なら大変な仕事になります
海水取り入れ側が何かで詰まっただけなら事は簡単です
さあどうなるか
2019年07月03日
船内温度 23.2度
Capo Verde 時間 08:25
N. 33.00.616
W. 26.54.291
走行距離 88M. 残航 1391M
ESEの風 風力3 晴れ
ヤンキージブインナージブメインミズン
1度方向へ 4.2knot
昨日取り外したホールディングタンクヨーロッパに着いたら捨てようと思ったが 思い直した
汚水をマリーナで流すのを一番強く禁止するのはアメリカで 僕が知っている範囲ではニュージーランドもうるさい
日本やその他の国ではそんなにうるさく言わない
ヨーロッパはどうだか知らないが着いてから聞いて見ることにする
僕が知る限り海の浄化能力は陸の比では無い 人間の排出物など浄化し難い他のゴミに比べたら問題にはならないだろう
アメリカ人でもあまりの厳しさに それならイルカやオットセイにもオシメをはかせないとねと言った人もいた
と言う事で配管はしないが一応タンクは洗って綺麗にし ホース口に栓をして元の位置に戻そうと思う
いざとなったらいつでも配管できると言うのは心強い
昨日は 別の問題が発生する
武井バーナーと入れ換えに使っていたカナダのBillさんから買った中古のバーナーの調子が悪くなった
満を持してメキシコでChristian さんにもらった特殊工具を使って バーナーの心臓部とも言える灯油を気化して吹き出すノズルを分解した
中のチップを取り出して その蓋と一緒に酢で洗浄 綺麗になって元に戻す時にうっかりチップを上に持ち上げて状態で蓋を締めてしまい チップの上に出ているピンを折ってしまった
あれほどChristian さんから気をつけてやれ と言われていた事である
余りにも上手く事が運んだので調子に乗って先を急ぎ過ぎた
もう取り返しがつかない
昨夜の料理からバーナーを2個一で組み立て直して使える様にした武井バーナーを復活させた
余りに強い火力なので調整したいが最大火力で使うようにと使用説明書にも書いてある また火力を落とすと直ぐに赤い火になってススが出る
天気予報では4日後にヨーロッパに向かってタックする事になるがその後も花丸が向かう所みんな微風となる様子だ
和江さんの腰痛には持って来いの風だが航海日数は伸びに伸びている 玉ねぎも後10個程になった
2019年07月02日
船内温度 23.4度
Capo Verde 時間 08:30
N. 31.32.081
W. 26.50.779
走行距離 66M. 残航 1450M
ESEの風 風力3 晴れ
ヤンキージブインナージブメインミズン
30度方向へ 3.8knot
夜のワッチは暇だし練習中の水道用のパイプで作ったケーナも吹けないので(寝ている相棒が居る)英会話のレッスンをする事にした
2年間船に積みっぱなしで放置したiPadを取り出して充電した
次男の真帆君がジープチェロキーを僕に預けて大坂に行った時に車に忘れて行ったものを僕がもらった
古いものだったが問題が有るとかでリコール Macが回収して最新の物と交換してくれた
音楽だけでなくインストールした写真や映画を見る事もできる
ウォークマンから始まったら持ち歩くリスニング機がこれ程小さくなろうとは8センチ4センチくらいで厚みは5ミリかな4ミリかな
そのiPodに英会話レッスンのCDを何枚もコピーしてあった
映画も英語の物を3つ程入れているが ワッチ中は目がくらんでワッチにならないので英会話だけにする
久しぶりに聞いて見ると成る程そんな時はこう言うのかと納得するところが沢山ある
世界的にはスペイン語が話せる人の方が多いらしいが海の世界では何処の国のマリーナでも出入国管理でも英語は通じる
だからヨット乗りの僕には英会話がある程度必要だ
ヨットの話だとヨットに乗らない英語圏の人より多くの言葉を知っておりましてや造船の話になるとヨット乗りでも色々と僕に聞いてくる
英語大嫌いだった僕だから何時も赤点で読み書きは多分中学生並かそれ以下
会話は必要に迫られ学校では習わないスラングとかも解る言葉もある
日本語も怪しいが言葉だけではなく他の分野でも(例えば音楽の楽譜)世間の常識からはかけ離れた所を歩んで来たので 知らない事が沢山あると自分でも分かっているつもりです
一つでも興味を持った分野は嫌いにならない程度に努力して身につけていこうと思っています
先ずは楽器(ケーナ)と日常英会話かな
サルガッソーだと教えてもらった海藻が固まりでは無いが沢山流れている海域に来ています
2019年07月01日
船内温度 26.1度
Capo Verde 時間 12:35
N. 30.28.941
W. 26.58.596
走行距離 81M. 残航 1498M
Eの風 風力2 晴れ
ヤンキージブインナージブメインミズン
03度方向へ 2.6knot
毎日の様に問題が起きます
最初はエンジンオイルの増加でした
オイルを抜いてもエンジンをかけるとまた増えています
ロバート神父さん亡き今原因追求とその修理方法をお聞きするメールをあちこちに送りました
解答を1番にくれたのはUSさんで 燃料フィードポンプのダイアフラムが裂けているというものでした
コレは予備部品としてプライミングポンプを持っていたので交換して一件落着と思いきや
新品のプライミングポンプはダイヤフラムのゴムを傷めないために取り付けの4本ボルトを緩めて有りました
それを知らないで取り付けたので 今度は燃料がエンジンの外にボタボタと漏りました
次の日はもう一度プライミングポンプを取り外してダイヤフラムの締め付けからやり直しです
それでも燃料のエンジン外部への漏れは止まりません
どこからか漏れた燃料がエンジンベットの下にチョコに一杯くらいたまるのです
よく見ると燃料こし器の上にあるエアー抜きをボルト2本のうち小さい方から燃料が滲んで来ています
でもそのボルトは燃料こし器のアルミ上蓋にねじ込んで有りアルミの雌ネジがバカになって空回りしていたのです
何とか燃料漏れを止めたいと水道用のシールテープを巻いてそっと留め付けましたがダメでした
その後はキッチン用のアルミ箔もボルトに巻いてみましたが全く燃料漏れは止まりませんでした
これもUSさんに相談すると出港前に彼が僕にくれていたスーパーウエルディングという肉盛り接着剤を使ってボルトを固定してはどうかという返事でした
今それをして硬化待ちです
今日は新たな問題が発生しました
トイレが排水できなくなったのです
これは大問題です
一時はトイレバケツの使用も考えましたが今からの長い航海それも大変です
先ずはトイレそのものの機能はちゃんと働いているか完全に分解して調べました
朝08:00から12:30までかかってホールディングタンクを取り外しフラッシュした水を直接船外に排出する様にしました
実際はホールディングタンクの問題では無かったのですが取り出してしまった物はもう元に戻す気にはなれません 次の港で放棄する事にしました
実際の原因は排水排出ホース内径35ミリくらいの内面が20ミリ以下まで小さくなっていたのでした
長さ1.5メートル位あるホースをコクピットコーミングの角に打ち付けるとカルシュウムのパイプと言うか硬いちくわの様な塊がボロボロ折れて出てきました
2004年に花丸が進水していらい15年間の水垢でした
無理難題解決係の僕もこう毎日問題が起きるのには辟易しています
そうも思えませんがヨーロッパまで問題が無いことを願います
写真は取り出した40リットルホールディングタンクです
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